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    ワンルームマンションをどう売却する?売る流れや手数料、抑えるポイントなどを解説!

    投資用や1人で住むために購入したワンルームマンション。

    ライフスタイルの変化や、収益が出ていない関係で、売却を考える人は少なくありません。

    「どうやって売れば良いの?」

    「いくらくらいで売れる?どんな費用がかかる?」

    このような疑問が生まれやすいのが、ワンルームマンションの売却です。

    この記事では、ワンルームマンションの売却について、以下の4つを解説します。

    • 売却の流れ
    • 相場を調べる方法
    • 手数料や費用
    • 押さえておきたいポイント

    疑問を解消して、納得のいく売却にしましょう。

    目次

    ワンルームマンションを売却する際の流れ

    ワンルームマンションを売却する際の流れは、以下のとおりです。

    1. 査定を依頼する
    2. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
    3. ワンルームマンションの広告を出す
    4. 売買契約を結ぶ
    5. 住宅ローンを完済する
    6. ワンルームマンションを引き渡す
    7. 確定申告をおこなう

    各ステップの詳細や期間の目安、必要書類について、詳しく見ていきましょう。

    査定を依頼する

    まずは、不動産会社に査定を依頼します。

    売却したいワンルームマンションのエリアにある不動産会社を選びましょう。

    査定の種類や内容は、以下のとおりです。

    査定方法内容精度
    簡易査定(机上査定)不動産の情報のみで査定する低い
    訪問査定不動産の情報を基に、担当者が実際に不動産を見たうえで査定する高い

    不動産の情報としては、築年数や間取り、立地などが挙げられます。

    簡易査定よりも、訪問査定のほうが精度は高いです。

    手軽に一括で査定をおこなえるサイトもありますが、簡易査定のため精度が低くなります。

    不動産会社に直接相談し、訪問査定をおこなってもらいましょう。

    査定結果は不動産会社によって異なるため、複数社に依頼することが大切です。

    不動産会社と媒介契約を結ぶ

    査定結果を基に不動産会社を選んだら「媒介契約」を結びます。

    媒介契約とは、ワンルームマンションの売却活動や契約のサポートを、不動産会社に任せるための契約のことです。

    媒介契約には、以下の3種類があります。

    • 一般媒介契約
    • 専任媒介契約
    • 専属専任媒介契約

    一般媒介契約が、最も自由度が高い契約です。

    買い手を自身で見つけたり、複数の不動産会社に売却を依頼したりできます。

    自由度の高さは「一般媒介契約 > 専任媒介契約 > 専属専任媒介契約」の順番です。

    自由度が低い媒介契約は、売却活動の報告頻度が上がるなど、手厚いサポートが受けられるというメリットがあります。

    各媒介契約の特徴は、以下のとおりです。

    一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
    複数社との契約××
    指定流通機構(レインズ)への登録任意義務(7営業日以内)義務(5営業日以内)
    不動産会社の売主への業務報告任意義務2週間に1回以上義務1週間に1回以上
    自己発見取引(売主が自ら発見した相手との契約)×
    必ず媒介契約を結んだ不動産会社を介して契約する必要あり
    契約有効期間法律上の制限なし3ヶ月以内3ヶ月以内
    ※ 全日本不動産協会、一般媒介契約
    ※ 媒介契約とは?

    レインズとは、不動産会社専用のネットワークのことです。

    不動産の情報をレインズに登録することで、全国の不動産会社に共有され、多くの顧客に不動産を紹介してもらえます。

    自由度やサポート内容から、自身にあった媒介契約を選びましょう。

    ワンルームマンションの広告を出す

    不動産会社と媒介契約を結んだら、ワンルームマンションの広告を出し、売却活動を始めます。

    広告を出す場所は、レインズや不動産情報サイトです。

    不動産情報サイトとは、一般向けの「スーモ」や「アットホーム」などを指します。

    チラシをポスティングすることもあります。

    広告を出す際には、売却金額を設定しなければなりません。

    査定結果を参考にして、相場に合わせた売却金額にすることが大切です。

    内見希望者が現れたら、不動産会社が間に入り、日程調整をおこないます。

    事前に掃除をおこなうなど、丁寧に対応しましょう。

    売買契約を結ぶ

    ワンルームマンションの買い手が現れたら、売買契約を結びます。

    個人ではなく、ワンルーム販売業者が買い手となることもあります。

    契約当日の流れは、以下のとおりです。

    1. 買い手との挨拶
    2. 売買契約書や重要事項説明書の読み合わせ
    3. 署名捺印
    4. 手付金の受領

    住宅ローンを完済する

    住宅ローンが残っている場合、ワンルームマンションを引き渡す前に完済します。

    住宅ローンを完済するには、金融機関に「繰り上げ返済」を申し込む必要があります。

    申し込みや支払いの方法について、余裕を持って確認しておきましょう。

    また住宅ローンを完済したら「抵当権抹消登記」によって、登記簿上から抵当権を外します。

    抵当権抹消登記には、住宅ローン完済後に金融機関から届く書類が必要です。

    必要書類と申請書をあわせて、マンションを管轄する法務局に提出します。

    申請書は、法務局のホームページからダウンロードしてください。

    抵当権抹消登記の手続きは、司法書士に依頼することも可能です。

    ワンルームマンションを引き渡す

    ワンルームマンションを引き渡す際におこなうことは、決済や所有権移転登記です。

    買い手から、手付金の分をマイナスした購入代金を受け取ります。

    所有権移転登記とは、マンションの所有者を買い手に変更することです。

    手続きは、基本的に司法書士が代行します。

    投資用のワンルームマンションで人に貸している場合は、所有者や家賃の振込先が変更したことを、入居者に書面で伝える必要があります。

    確定申告をおこなう

    以下に当てはまる場合は、確定申告をおこなう必要があります。

    • ワンルームマンションの売却で利益が出た
    • 控除を受けたい

    確定申告の期間は、ワンルームマンションを売却した翌年の2月16日〜3月15日です。

    サラリーマンの場合も、年末調整ではなく確定申告が必要になるため、気を付けましょう。

    確定申告をおこなう際には、申告書を作成して税務署の窓口に提出します。

    オンラインでの申告も可能です。

    売却にかかる期間の目安

    ワンルームマンションの査定から引き渡しまでは、一般的に半年ほどかかります。

    期間の内訳は、以下のとおりです。

    流れ必要な期間の目安
    査定依頼〜媒介契約の締結1ヶ月
    売却活動の開始〜売買契約の締結3ヶ月
    売買契約の締結〜引き渡し2ヶ月

    売却活動を始めても買い手が見つからず、契約を結ぶまでに時間がかかることもあります。

    とくに住み替えの場合は、新居探しのスケジュールも考えながら売却を進めることが大切です。

    売却に必要な書類

    ワンルームマンションを売却する際には、以下のような書類が必要になります。

    • 身分証明書(免許証・パスポートなど)
    • 印鑑証明書
    • 住民票
    • 登記簿謄本(登記事項証明書)
    • 登記済権利書(登記識別情報)
    • 住宅ローンの返済表
    • マンション購入時の書類(売買契約書・重要事項説明書・パンフレットなど)
    • 管理規約
    • 図面
    • 管理費・修繕積立金がわかる書類
    • 納税通知書(固定資産税・都市計画税)
    • 耐震診断・リフォームなどの履歴がわかる書類

    必要書類には有効期限があるものや、発行に時間がかかるものもあります。

    提出のタイミングを不動産会社に確認したうえで、余裕を持って用意しておきましょう。

    また契約時には実印を使うため、用意しておいてください。

    ワンルームマンションの売却相場を調べる方法

    ワンルームマンションの売却相場は、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」で調べられます。

    土地総合情報システムを使った売却相場の調べ方は、以下のとおりです。

    1. トップページの「不動産取引価格情報検索」をクリック
    2. 時期:最新を選択
    3. 種類:中古マンションをクリック
    4. 地域:売却するワンルームマンションと同じ地域を選択
    5. 「この条件で検索」をクリック
    6. 間取りで「1R」を選択

    検索結果の中から、売却するワンルームマンションに条件が似ている不動産を探してください。

    所在地や面積、築年数などは並べ替えが可能です。

    条件が似ている不動産の「取引総額」を、売却相場の参考にします。

    不動産会社に査定を依頼する前に、売却相場を把握しておくと、査定結果を比べる際に役立ちます。

    ワンルームマンションの売却にかかる手数料や費用

    ワンルームマンションの売却には、以下のような費用がかかります。

    費用金額の目安・計算式支払うタイミング
    仲介手数料売却金額 × 3% + 6万円 + 消費税売買契約
    印紙税1万円〜6万円売買契約
    住宅ローンの返済手数料1万円〜2万円住宅ローンの完済
    登録免許税2,000円登記の手続き
    司法書士への報酬2万円引き渡し
    引っ越し費用10万円〜20万円引っ越し業者の利用
    譲渡所得税課税譲渡所得 × 税率確定申告

    諸費用の中でも「仲介手数料」と「譲渡所得税」は、金額が大きくなりやすいため、大まかに計算しておくことが大切です。

    以下に詳しく解説します。

    仲介手数料の計算方法

    ワンルームマンションの売却金額が2,000万円だった場合、仲介手数料は以下のように計算します。

    2,000万円 × 3% + 6万円 + 消費税 = 72.6万円

    仲介手数料は、不動産会社に支払う費用です。

    ワンルームマンションの買い手を探してくれた(=仲介してくれた)ことに対するお礼として支払います。

    売却金額が高くなるほど、仲介手数料も高くなります。

    不動産売買価格仲介手数料の上限額
    400万円超物件価格×3%+6万円+消費税
    200万円超400万円以下物件価格×4%+2万円+消費税
    200万円以下物件価格×5%+消費税
    国交省、宅地建物取引業法関係
    売却金額仲介手数料
    1,000万円39.6万円
    3,000万円105.6万円
    4,000万円138.6万円
    5,000万円171.6万円

    仲介手数料の式で計算される上記の金額は、不動産会社が受け取れる上限額です。

    上限額を支払うのが一般的ですが、不動産会社の中には割引してくれるところもあります。

    譲渡所得税の計算方法

    譲渡所得税の計算方法は、やや複雑です。

    まず、以下の式で「課税譲渡所得」を計算する必要があります。

    売却金額 – 取得費 – 譲渡費用 = 課税譲渡所得

    取得費とは、ワンルームマンションの購入時にかかった費用のことです。

    マンション自体の購入代金や税金、リフォーム費用などが含まれます。

    建物は、時間が経過すると価値が下がることから、取得費から「減価償却費」をマイナスします。

    また譲渡費用とは、ワンルームマンションの売却時にかかった費用のことです。税金や仲介手数料などが含まれます。

    課税譲渡所得が計算できたら、不動産の所有年数に応じて、以下の税率をかけます。

    所得税住民税復興特別所得税合計
    長期譲渡所得15%5%0.315%(15%×2.1%)20.315%
    短期譲渡所得30%9%0.63%(30%×2.1%)39.63%
    ※ 国税庁、長期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、短期譲渡所得の税額の計算
    ※ 2037年までは復興特別所得税として、各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と合わせて申告し、納付することになります。

    課税譲渡所得に上記の税率をかけた額が、譲渡所得税です。

    課税譲渡所得 × 税率 = 譲渡所得税

    自身が住んでいたワンルームマンションを売却する場合、控除によって譲渡所得税が安くなる可能性があります。

    シミュレーションサイトを活用したり、不動産会社に相談したりしながら、大まかな金額を把握しておきましょう。

    ワンルームマンションの売却で押さえておきたいポイント

    ワンルームマンションの売却で押さえておきたいポイントは、以下の3つです。

    • ワンルームマンションの売却に特化した不動産会社を選ぶ
    • オーバーローンにならないように気を付ける
    • 需要が高いタイミングで売却する

    それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。

    ワンルームマンションの売却に特化した不動産会社を選ぶ

    売却を依頼する不動産会社は、ワンルームマンションの売却に特化したところを選びましょう。

    ワンルームマンションには、以下のような特徴があります。

    • 買い手のほとんどが単身者または投資目的の人
    • どのマンションも間取りが似ている

    この特徴から、ワンルームマンションの売却には、以下のようなノウハウが必要です。

    • 限定的な買い手に響く広告を作る
    • ほかのマンションとの差別化を図る

    不動産会社にノウハウがないと、ほかの不動産に埋もれてしまい、買い手が付かない可能性があります。

    不動産会社を探す段階で、実績や得意分野について、ホームページから確認しておくことが大切です。

    査定時にも話を聞き、ワンルームマンションの売却に特化した(=ノウハウがある)不動産会社を見極めてください。

    オーバーローンにならないように気を付ける

    ワンルームマンションを売却する際には、オーバーローンにならないように気を付けましょう。

    オーバーローンとは、不動産の売却による利益よりも、住宅ローンの残金のほうが高くなる状態のことです。

    とくに購入から数年で売却する場合、住宅ローンが多く残っているケースは少なくありません。

    住宅ローンは、ワンルームマンションを買い手に引き渡す前に、一括で返済する必要があります。

    オーバーローンになった場合、売却後の資金計画が崩れてしまうことがあります。

    売却による利益と返済額の差額を、自己資金で補わなければならないためです。

    ワンルームマンションを売却する際には、はじめに住宅ローンの残金を確認しておきましょう。

    オーバーローンになりそうで、自己資金が少ない場合、売却の延期も検討してください。

    需要が高いタイミングで売却する

    ワンルームマンションは、需要が高いタイミングで売却しましょう。

    需要が高いと買い手が付きやすく、売却金額も高くなりやすいためです。

    以下のタイミングは、一般的に需要が高くなります。

    • 住宅ローンや不動産投資ローンの金利が低い
    • エリアの人気が高まっている
    • 引っ越しシーズンの2月〜3月

    ただ売却のタイミングを待ちすぎると、築年数の経過によって、不動産の価値が下がってしまう可能性があります。

    不動産会社に相談しながら、需要と築年数のバランスを考えることが大切です。

    まとめ

    ワンルームマンションの売却には、半年ほどの期間がかかります。

    流れや費用を把握したうえで、余裕のあるスケジュールを立てることが大切です。

    不動産会社は、査定結果を比較したうえで選んでください。

    あらかじめ売却相場を調べておくと、査定結果の良し悪しがわかりやすくなります。

    買い手を見つけるノウハウが豊富なのは、ワンルームマンションの売却に特化した不動産会社です。

    ワンルームマンションを売却する際には、オーバーローンに注意する点と、需要が高いタイミングで売却する点も覚えておきましょう。

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