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    分譲マンション売却の流れは?売る人が続出って本当?売却の注意点と費用、高く売るコツも解説!

    ここ10年の間、中古マンションの価格は上昇し続けています。

    さらに建築資材や用地の高騰によりマンションの供給量は減少傾向にあることから、分譲マンションを売却したいと考えている方は少なくありません。

    しかし分譲マンションの売却をどう進めればよいのか、本当に売却をして大丈夫なのか不安に感じることもあるでしょう。

    そこで本記事では分譲マンションが売り時と言われる理由、マンション売却の流れと費用などについてわかりやすく解説します。

    高く売るポイントも紹介するので、分譲マンションの売却を検討している方はぜひ参考にしてください。

    目次

    分譲マンションを売る人が続出?売りどきと言われる理由

    昨今、分譲マンションは売りどきと言われることも少なくありません。ここでは分譲マンションが売りどきとされる主な理由を紹介します。

    中古マンションの成約価格が上昇し続けているから

    東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」によれば、中古マンションの成約価格は5年連続して上昇しています。

    中古マンション成約物件価格(平均)
    2023年4,575万円
    2022年4,276万円
    2021年3,869万円
    2020年3,599万円
    2019年3,442万円
    出典:首都圏不動産流通市場の動向(20232022202120202019

    本来経年により建物の価値は減少するものですが、ここ10年間中古マンションの成約価格は上昇し続けています。

    つまり購入や売却のタイミングによっては、売却により利益が発生する可能性があります。売却益が望める今は、売りどきといえるでしょう。

    新築マンションが値上がりしているから

    現在はロシアによるウクライナ侵攻の影響で建築資材が不足しており、新築マンションの価格が高騰しています。

    またマンション用地買収は激化しており、一部を除き多くのデベロッパーは、今後マンションを建てるための用地を確保できていないとされています。

    したがってこの先2〜3年程度は、マンションの供給戸数が減少すると考えられるでしょう。

    新築マンションの価格高騰や供給不足により中古マンションの需要は高まるため、今後も売り手市場になる可能性は高いです。

    物価や人件費の高騰により今後も値上がりが予想されるから

    2024年4月から建設業界でも「時間外労働の上限規制」が適用されることから、人材不足により人件費が高騰するとされています。

    物価上昇を受けて給与を上げる動きもあり、人件費の値上がりに拍車がかかることも否定できません。

    人材不足、物価上昇の傾向は今後も続いていくとみられるため、マンションの値上がり傾向は維持されるでしょう。

    自分にとっての売りどきとは?

    「今が分譲マンションの売りどき」とされる状況でも、実際の売りどきは個人の状況により変わります。ここからは、分譲マンションを売却するのに適した4つのタイミングを紹介します。

    購入時よりも高く売却できるとき

    所有しているマンションが購入時よりも高く売却できるときは、多くの方にとって売りどきといえます。

    一般的に中古マンションの価値は、経年により減少します。しかし、もし購入時よりも高く売れるのであれば売却にピッタリのタイミングでしょう。

    不動産市場やマンションの相場を把握し、売却のタイミングを見極めてください。

    所有期間が5年超もしくは10年超になったとき

    購入時よりも高く売却できる場合でも、可能であれば所有期間が5年超、もしくは10年超のタイミングまで待った方がよい場合もあります。

    分譲マンションの売却益に対しては譲渡所得税がかかりますが、居住用財産に対する特例の適用を受ければ所有期間に応じた軽減税率が適用されます。所有期間別の所得税と住民税の税率は以下の通りです。


    所有期間※1所得税復興特別所得税※2所得税合計住民税譲渡益に対する税金の合計
    短期譲渡所得5年以下30%0.63%(30%×2.1%)30.63%9%39.63%
    長期譲渡所得5年超15%0.315%(15%×2.1%)15.315%5%20.315%
    10年超軽減税率(6,000万円以下)10年超10%0.21%(10%×2.1%)10.21%4%14.21%
    ※1:所有期間は譲渡した年の1月1日が起算日です。
    ※2:2037年までは復興特別所得税として、各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と合わせて申告し、納付することになります。
    ※ 国税庁、長期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、短期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
    ※ マンションを売却したら住民税が上がる?税金の計算方法と軽減する方法を解説

    また居住用財産に対しては税金の特例があり、譲渡所得から最大3,000万円まで控除されます。特例を利用する場合は確定申告が必要となるため、申告を忘れないように注意しましょう。

    買い替え先が見つかったとき

    新しく購入したい住居が見つかったタイミングは、自身や家族にとっての売りどきといえます。新居候補の完成時期に合わせて、分譲マンション売却のスケジュールを立てましょう。余裕をもって計画を立てることで売り急ぐ必要がなくなり、高値での売却も狙えます。

    ライフスタイルが変化したとき

    ライフスタイルの変化があったときも、分譲マンションの売りどきです。

    家族ができた、子供が独り立ちしたなどの理由で部屋がせますぎる、もしくは広すぎると感じたら売却するのがおすすめです。

    売却益で新居を購入できれば住宅ローンの返済額を減らすことができるため、条件によっては固定費も節約できます。

    分譲マンション売却の流れ

    ここでは、分譲マンション売却に前向きになった方に向け、売却の基本的な流れを解説します。売却の流れを知り、早めにスケジュールを確保しておきましょう。

    1.書類やスケジュールの準備

    まずは分譲マンション売却に必要な書類とスケジュールの調整をおこないます。後述する必要書類が手元にあるかどうか確認し、ないものについては早めに入手しておきましょう。

    分譲マンションの売却には、3〜6か月程度の期間が必要です。現在住んでいるマンションを売却する場合は、それを念頭に新しい家を購入するタイミングを決めてください。

    住宅ローンの残債がある場合、二重のローン支払いを防ぐため基本的にはマンションの売却後に新しい家を購入します。

    すでにローンを完済している場合や資金に余裕がある場合は、先に新しい家を用意しておくとスムーズです。いつまでに何をするか、大まかなスケジュールを決めておきましょう。

    2.査定依頼

    準備ができたら、不動産会社に査定の依頼を出します。

    査定額が正確かどうかは、複数の不動産会社に査定依頼を出してはじめてわかります。複数の不動産会社に査定の依頼を出し、相場感を把握しましょう。

    なお、不動産会社から高すぎる査定額を提示されたときは注意が必要です。高すぎる査定額を信じて資金計画を組むと、お金が足りなくなる可能性があります。

    査定の根拠は、必ず担当者に確認してください。

    3.媒介契約の締結

    査定価格が相場に適しており、信頼できる不動産会社を見つけたら媒介契約を締結します。媒介契約には、次の3種類があります。

    媒介契約の方法特徴
    一般媒介契約・複数の不動産会社と契約できる・自力で買い手を見つけた場合は不動産会社を挟まず取引可能
    専任媒介契約・不動産会社1社のみと契約する・自力で買い手を見つけた場合は不動産会社を挟まず取引可能
    専属専任媒介契約・不動産会社1社のみと契約する・不動産会社が見つけた買い手としか取引できない

    媒介契約の期限は一般的に3か月です。3か月以内に動きがない場合、不動産会社もしくは媒介契約の方法を見直しましょう。

    4.販売活動

    媒介契約後は主に不動産会社が販売活動をおこない、状況の定期的な報告を受けます。

    ただし、現在住んでいる物件を売却する場合は、売主として内覧への対応や物件写真の準備をおこなう必要があります。不動産会社と協力しながら進めましょう。

    内覧の多くは、土日に実施されます。分譲マンション売却期間中の土日の予定はできる限り空けておくことをおすすめします。

    5.売買契約の締結

    買主が見つかったら、売買契約を締結します。不動産会社を通じて出会った買主の場合、不動産会社の事務所などで売買契約書に署名・捺印をおこないます。

    契約を結んだら、買主から手付金を受け取ります。手付金の額は、代金の10~20%程度が相場とされています。

    また売買契約の際には次の事項に問題がないか、慎重に確認しましょう。

    • 購入価格
    • 手付金の金額
    • 契約日、決済日、物件の引渡し日
    • 融資の利用予定

    契約の場には多くの場合不動産会社のスタッフもいるため、契約を結ぶまえに不明点は必ず確認してください。

    6.物件の引渡し

    準備ができたら、物件の引渡しをおこないます。一般的には売買契約から1か月で引渡しとなるため、引っ越しなど準備を進めてください。

    そして引渡しまでの間に管理費、税金の精算を済ませておきましょう。

    引渡し当日には、手付金などを除いた残代金の決済がおこなわれます。住宅ローンの残債がある場合、売買代金を受け取ったらすぐに入金をしてローンを完済してください。

    なお、住宅ローン残債がある場合、ローン完済とともに抵当権の抹消も必要です。抵当権抹消の手続きは、引渡しの2週間前におこないます。

    7.確定申告

    分譲マンションの売却が終わったら、翌年の2月16日〜3月15日ごろに確定申告を実施します。

    売却で譲渡益が出た場合は譲渡所得税の支払いが必要となるため、注意してください。

    また利益が出ず、売却で損失が出た場合でも、特例の利用には確定申告が必要となります。利益にかかわらず、確定申告は実施する前提で書類などを保管しておきましょう。

    分譲マンション売却時の必要書類

    分譲マンション売却時の必要書類は、次のとおりです。

    書類入手先
    登記識別情報または登記済権利証(権利証)手元に保管
    本人確認書類手元に保管
    印鑑登録証明書(印鑑証明書)・実印役所などの窓口(証明書自動交付機・コンビニエンスストア)
    住民票(住所変更登記する場合等)同上
    固定資産評価証明書役所の窓口(東京23区は都税事務所)
    固定資産税都市計画税納税通知書手元に保管
    建物平面図・間取図・工事設計図書手元に保管
    購入時のパンフレット手元に保管
    管理規約・使用細則手元に保管(管理室に保管・閲覧可能)
    設備の取扱説明書・保証書手元に保管
    抵当権抹消書類金融機関より入手
    確定申告書国税庁のホームページ税務署・役所の窓口
    購入時の売買契約書(コピー)手元に保管
    売却時の売買契約書(コピー)手元に保管
    仲介手数料・印紙代などの領収書手元に保管

    分譲マンションの売買でとくに重要なのは、登記識別情報または登記済権利証(権利証)です。

    権利証がないと媒介契約も結べないため、手元にあるかどうかすぐにチェックしてください。

    紛失した場合、すぐに不動産会社へ連絡して必要な手続きと書類について確認しましょう。

    分譲マンション売却にかかる費用

    分譲マンション売却の際は、売主も必要な費用を負担しなければいけません。事前に必要な費用の種類と目安を知っておき、資金計画に反映しましょう。

    ここでは、分譲マンション売却にかかる費用を2つそれぞれ解説します。

    仲介手数料

    仲介手数料は、媒介契約を結び販売活動をおこなってくれた不動産会社に支払う報酬です。成約までにかかった広告費や宣伝費、人件費などが仲介手数料に含まれます。

    宅建業法で定められた仲介手数料の上限は、次のとおりです。

    不動産売買価格仲介手数料の上限額
    400万円超物件価格×3%+6万円+消費税
    200万円超400万円以下物件価格×4%+2万円+消費税
    200万円以下物件価格×5%+消費税
    国交省、宅地建物取引業法関係

    仲介手数料が上限以下になっているか、必ず確認してください。

    ローン返済手数料

    ローン返済手数料は、住宅ローンの一括返済をおこなう際に金融機関へ支払う手数料です。

    手数料は金融機関により異なりますが、1万円〜5万円程度が一般的です。

    住宅ローン契約時に金利に応じて手数料が変わるケースもあるため、早めに契約中の金融機関で確認しておきましょう。

    分譲マンション売却でかかる税金

    分譲マンションの売却では、税金の負担も必要となります。ここからは売買契約に関連する税金、確定申告の際に意識すべき税金の種類について解説します。

    事前にかかる税金を計算しておき、無理なく支払えるよう資金を準備しておきましょう。

    印紙税

    印紙税は売買契約書を作成する際、印紙税法により課税される税金です。

    印紙税の納税は、売買契約書に収入印紙を貼ることでおこないます。印紙税の支払額は売買価格によって異なり、次のとおり決められています。

    記載された契約金額税額軽減後の税額(2027年3月31日まで)
    10万円超50万円以下400円200円
    50万円超100万円以下1千円500円
    100万円超500万円以下2千円1千円
    500万円超1,000万円以下1万円5千円
    1,000万円超5,000万円以下2万円1万円
    5,000万円超1億円以下6万円3万円
    1億円超5億円以下10万円6万円
    ※ 国税庁、不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

    なお電子契約の場合、印紙税を納める必要はありません。印紙税を抑えたい場合、電子契約にできないか不動産会社に確認してみてください。

    譲渡所得税(所得税、住民税、復興所得税)

    譲渡所得税はマンション売却で得た利益に課税される税金であり、所得税、住民税、復興所得税を合わせたものです。

    売却で得た利益は、原則として「売却金額-購入時の金額」で計算します。

    通常、譲渡所得税は不動産所有期間が5年以下の場合で税率39.63%、5年超の場合税率20.315%として計算されます。

    しかし実際の譲渡所得税の計算は非常に複雑であるため、確定申告のまえに税務署に相談するとよいでしょう。

    各自治体の税務署では、国税相談専用ダイヤル(0570-00-5901)を通じて納税の相談を受け付けています。

    参考:税についての相談窓口|国税庁

    登録免許税

    登録免許税は、不動産登記の内容変更で発生する費用です。

    住宅ローンの残債がありマンション売却で一括返済をおこなう場合、抵当権抹消のため登録免許税の支払いが必要となります。登記にかかる費用は、不動産1つあたり1,000円です。

    なお、登記には専門知識が求められるため司法書士など専門家に依頼するケースが大半です。

    司法書士に抵当権抹消の依頼をした場合、相場は1万から2万円です。

    分譲マンションを高く売却する10つの方法とは?

    マンションの価格は上昇傾向にあり、高値での売却を期待できます。しかし売却のタイミングややり方によっては、想定より高値がつかない可能性もあるでしょう。

    この章では、分譲マンションを少しでも高く売却する10つの方法を紹介します。

    市場が活発なタイミングを狙う

    分譲マンションの売り出しは、市場が活発なタイミングを狙いましょう。中古マンション市場が活発になるのは、新生活がはじまる前の2〜3月です。

    周辺に新しく施設ができた、道路や駅ができて交通が便利になったときなども市場が活発になるタイミングです。

    周辺不動産の相場を確認しながら、ベストな時期に新規物件として売り出せるよう計画しましょう。

    なお、不動産売却の準備から実際の売却までにかかる時間は、半年程度とされています。

    一般的な売り時である2〜3月の売却を狙うなら、前年の夏ごろから準備をはじめましょう。

    複数の不動産会社へ査定依頼する

    マンションの査定を依頼する場合は2~3社以上に依頼し、複数の査定額を参考にしましょう。

    不動産会社によって判断の基準は変わるうえ、得意とするエリアかどうかによってマンションの査定額が異なるからです。

    しかし、査定額が高いという理由のみで売却依頼先を決めるのは危険です。

    根拠なく高い査定額を出す不動産会社もあるため、査定書の内容が充実しているか確認してマンション売却が得意な会社に依頼しましょう。

    不動産会社選びが重要

    分譲マンション売却では、不動産会社選びが重要です。

    大手不動産会社は依頼先として安心感がありますが、マンションが所在するエリアの売却実績が少ない場合、本来の力を発揮できない可能性があります。

    そのため規模にかかわらず、売却依頼するマンションとその周辺エリアを熟知している不動産会社へ依頼するのがおすすめです。

    担当者のスキルや相性も重視する

    マンションの売却先を検討する際は、担当者のスキルや相性も考慮しましょう。

    不動産会社のマンション売却実績が豊富でも、担当者のスキルが不足している場合、適切なアドバイスをしてもらえない可能性があるからです。

    また、マンションを買主へ引渡すまでに、担当者と何度も打合せをすることになります。

    コミュニケーションがうまく取れない場合、大切な場面で齟齬が生じる可能性も少なくありません。話していてストレスを感じない担当者を選びましょう。

    自身に適した方法で媒介契約を結ぶ

    納得できる価格やスピードで売却するには、媒介契約の方法も重要です。

    媒介契約の方法特徴メリットデメリット
    一般媒介契約・複数の不動産会社と契約できる・自力で買い手を見つけた場合は不動産会社を挟まず取引可能・他の不動産会社とも契約できる・自力で見つけた買い手と契約できる・不動産会社における対応の優先順位が下がる・不動産会社からの販売状況報告頻度が低い
    専任媒介契約・不動産会社1社のみと契約する・自力で買い手を見つけた場合は不動産会社を挟まず取引可能・自力で見つけた買い手と契約できる・他の不動産会社と契約できない
    専属専任媒介契約・不動産会社1社のみと契約する・不動産会社が見つけた買い手としか取引できない・優先して対応をお願いできる・不動産会社から高頻度で販売状況の報告を受けられる・他の不動産会社と契約できない・自力で見つけた買い手とは契約できない

    さまざまな不動産会社の意見を聞きながらじっくり買い手を見つけたい方は、一般媒介契約を選びましょう。

    複数社と契約を結べるため、最初に契約を結んだ不動産会社との相性がよくなかった場合も安心です。

    一方、1つの不動産会社に手厚いサポートをして欲しい場合、少しでも早く買い手を見つけたい場合には専属専任媒介契約がおすすめです。

    専属専任媒介契約では、買い手さえ見つければ確実に仲介手数料を受け取れるため、優先して対応してもらえる可能性が高いでしょう。

    なお、自力で買い手を見つけたい気持ちがある場合は、1社のみとの契約でありながら自力で見つけた買い手とも契約可能な専任媒介契約を選んでみてください。

    適正価格で売り出す

    分譲マンションは、適正価格で売り出すことが重要です。売り出し価格を高く設定しても、売れなければ値下げすることになります。

    適正価格を知るには、近隣マンションの相場を把握しておくことが重要です。ポストへ投函されているチラシや不動産ポータルサイトなどを見て、マンションの相場価格を事前にチェックしておきましょう。

    写真映えを意識する

    写真映えがよいマンションは内覧希望者が多くなるため、結果として早期成約につながります。とくにインターネットで物件を探す方が多い現在、写真で見て魅力的かどうか、清潔感があるかどうかが非常に重要です。

    不動産会社が写真撮影をする日までに整理整頓し、なるべくきれいに掃除をしておきましょう。

    余裕を持ったスケジュールを立てる

    住み替えなどで売却したいタイミングが決まっている場合、その時期から逆算して、余裕をもったスケジュールを立てましょう。

    売却したい時期に売れないと売り急ぐことになり、大幅な値下げが必要になることもあります。納得のいく価格で売却を進めるため、少しでも早く準備をはじめておきましょう。

    ホームインスペクションや瑕疵担保責任保険を検討する

    築年数が古く劣化が気になる場合、ホームインスペクションや瑕疵担保責任保険を検討しましょう。

    ホームインスペクションとは、住宅に精通した住宅診断士が建物の劣化具合や欠陥の有無を調査し、改修の時期などを助言するものです。

    瑕疵担保責任保険は、売主の依頼により検査事業者が保険に加入し、一定の検査により品質に問題がないことを保証するものです。

    もし瑕疵が見つかった場合、買主は検査事業者に補修を依頼できます。

    ホームインスペクションや瑕疵担保責任保険があれば、買主の安心材料になります。設備や建物の劣化に対して不安の声がある場合は、検討してみてください。

    分譲マンション売却にピッタリの不動産会社の選び方

    分譲マンションの売却では、不動産会社選びも重要です。

    安心して分譲マンション売却について相談できる不動産会社を知り、売却をスムーズに進めましょう。

    ここからは分譲マンション売却にピッタリの不動産会社を選ぶポイントについて解説します。

    分譲マンション売却を得意としているか

    不動産会社を選ぶ際は、知名度だけでなく分譲マンションに特化したサービスを展開しているかに注目しましょう。

    分譲マンションの売却には確認事項が多く、専門性が求められます。

    過去に分譲マンション売却を数多く経験しており、実績を出している不動産会社であれば、安心して任せることができるでしょう。

    物件の種類やエリアは媒介契約の対象になっているか

    不動産会社を実際に選ぶ段階では、物件の種類やエリアを確認しましょう。不動産会社のなかには、特定エリアのみしか対応していないところも数多くあります。

    また、「築◯年以上は対象外」などの条件が用意されていることも少なくありません。

    そのため、気になる不動産会社を見つけたら、まず売りたい物件が不動産会社が出している条件にマッチしているか確認してください。

    条件が合わないまま査定依頼を出しても回答が得られず、時間をロスしてしまうでしょう。

    査定の根拠は明確にされているか

    査定後は、査定の根拠が明確にされているかどうかをチェックしましょう。

    不動産会社のなかには、契約を得るため明確な根拠がないまま高い査定価格を出すところも存在します。

    根拠が曖昧な状態で高額な査定を出す不動産会社との契約は避けましょう。

    査定価格の理由を聞いたとき、似た条件のマンションの事例を出してくれる会社、周辺地域の相場を提示してくれる会社などは信頼できるといえます。

    分譲マンション売却の注意点

    分譲マンションの価格は上昇していますが、ただ売却するだけではトラブルにつながる恐れがあります。納得のいく価格でマンションを売却を成功させるため、ここからは分譲マンション売却の注意点を解説します。

    査定金額と実際の売却額には差が出る

    査定金額は参考としての金額であり、実際の売却額とは異なります。

    マンション価格の高騰により想定以上の査定額が出ることもありますが、査定額を鵜呑みにして高すぎる売り出し価格をつけると、なかなか買い手が現れず売却が長期化する恐れもあります。

    また、高い査定額を信じて住宅ローン返済計画を組むと、実際の売却額が大きく下がったときに資金繰りが苦しくなります。

    査定金額をそのまま売り出し価格にするのは避け、周辺の状況と時期を見ながら相場より少しだけ高めの価格で売却をはじめましょう。

    安易に価格調整をすると売却計画に影響する

    売却がうまく進まない場合でも、安易な価格調整はやめましょう。

    マンション販売開始後、思うように買主が見つからないと悩むケースは少なくありません。

    しかしそこで大きく販売価格を下げたり、短期間で頻繁に売却価格を変更したりすると、今後のスケジュールが読めなくなります。

    また資金計画が狂い、予定通り住宅ローンを返済できなくなる恐れもあります。

    自己判断での価格調節は避け、今後どのようにすればよいのか不動産会社に相談してください。

    リフォームがマイナスになる可能性がある

    売却前に自己判断でリフォームすると、逆に損してしまう恐れがあることに注意しましょう。

    リフォームには費用と時間がかかるため、築年数が古いほど相当なコストになります。

    しかし、リフォームをしても売却価格が大幅に上がるケースは少ないうえ、自身でリフォームしたい買主を逃す可能性もあります。

    リフォームしたい場合は、必ず不動産会社と話し合ったうえで、どこをどのようにリフォームするのか慎重に検討してください。

    売却後は税金の支払いが必要になる

    分譲マンション売却で利益が出た場合、税金の支払いが必要です。申告漏れがないよう、税務署で相談しながら正確に確定申告を進めましょう。

    利益が出ているにもかかわらず申告をしないままだと、無申告加算税や延滞税が課せられる危険性があります。

    税金を支払うタイミングは翌年2〜3月の確定申告後となるため、税金支払いに向けて売却益を残しておきましょう。

    なお、マンション売却に関しては特例が適用可能です。ただし特例を利用するには確定申告が必要となるため、決して申告を忘れないようにしましょう。

    分譲マンションが売れないときはどうする?

    東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2022年度)によると、多少ばらつきはあるものの、中古マンションは登録してから80日前後で成約に至っていることが分かります。

    売り出してから3ヶ月してもマンションが売れないときは、ここから紹介する対処法を参考にしてください。

    値下げをする

    内覧の数が少ない場合、売り出し価格が高い可能性があります。不動産会社に相談し、価格を見直してください。

    ただし、数十万円程度の値下げでは、ほとんど反響を得られない可能性があります。状況によっては百万円単位の値下げも検討してみてください。

    不動産会社を変更する

    不動産会社によって得意エリアがあり、強みも異なります。マンションが売れない場合、不動産会社を変更するのも1つの方法です

    不動産会社を変えたい場合、媒介契約の期間満了をもって変更するのがおすすめです。

    しかし、現在の不動産会社でもまだできることが残っている可能性もあるため、まずは媒介の種類の変更も含め、現在の不動産会社に相談してみましょう。

    媒介契約を変更する

    マンションが売れない場合、媒介契約の変更を検討してみてください。たとえば専任媒介契約でうまくいかない場合、一般媒介に変更してみましょう。複数の不動産会社へ依頼することで、いろいろなアドバイスをもらえる可能性があります。

    ただし複数の不動産会社へ依頼すると窓口が増えるため、内覧のタイミングが重ならないようにするなど注意が必要です。

    売却を延期する

    売却するタイミングを変更できる場合、延期も視野に入れましょう。たとえば同じマンション内で複数の売り物件がある場合、価格競争になりかねません。

    一般的に1~3月は不動産の繁忙期といわれています。その繁忙期にあわせて売却する方法もありますが、あえて売り物件が少ない時期に売り出すのも有効です。

    買取を検討する

    仲介での売却が難しいとき、早く売却したいときは買取による売却を検討しましょう。

    買取とは、買主を探すのではなく不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法です。

    買取では契約や引渡しのタイミングを相談できることもあるため、スケジュールが決まっている場合にもおすすめです。

    ただし、不動産会社による買取では、市場価格の6~7割程度になるのが一般的です。買取価格と条件を考慮して決定しましょう。

    まとめ

    分譲マンションの供給が減少していることもあり、今後もマンションの高値水準は続くと予想されます。

    売却を検討している方は慎重に準備をしたうえで、信頼できる不動産会社を選びましょう。

    なお、分譲マンション売却では、価格の動向だけでなく不動産市場や金融政策なども考慮する必要があります。よく見極めたうえで、売却の時期を決めましょう。

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