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    3000万で買った家はいくらで売れる?築年数別の売却金額や相場より高く売るコツを解説

    家の売却で、はじめに気になるのは「いくらで売れるのか」というポイントではないでしょうか。

    今回は、3,000万円で買った家の売却相場について紹介します。

    ほかにも以下の5つを解説するので、家の売却を考えている人はぜひ参考にしてください。

    • 家の価値を評価する方法
    • 家の売却価格を左右するポイント
    • 家の価値を調べる方法
    • 3,000万円で買った家を高く売るコツ
    • 3,000万円で買った家を売却する際にかかる手数料や費用

    家の売却について、イメージを膨らませていきましょう。

    目次

    家の価値を評価する方法

    家の価値は、次で紹介する2種類の方法で評価できます。

    • 取引事例比較法
    • 原価法

    2種類の評価方法は物件の種類や事例により使い分けられるため、両者とも理解しておくと査定基準が正当であるかの判断ができます。

    評価方法を知らなければ不当な評価を受けた際に気づけないため、査定前に覚えておきましょう。

    取引事例比較法

    取引事例比較法とは、過去の取引事例を根拠として不動産の価値を算定する方法です。

    評価したい不動産と近い条件を持つ過去の事例を収集し、必要に応じて地域要因や個別要因を含めて比較評価します。

    近隣地域で同一条件の売買が多く行われた際に効果的で、区分マンションや土地の評価方法としてよく用いられています。

    ただし、個別要因が多い建物自体の評価では比較項目(築年数や構造など)が多岐にわたるため、効率よく算定できません。

    近い条件の取引事例を比較するため、需要と供給や物価など、市場の流動性を考慮した価格を算定できます。

    原価法

    原価法では、次の3ステップで不動産を評価します。

    1. 評価したい家と同レベルの家を新たに建てると仮定
    2. 1でかかるコスト(再調達原価)を計算
    3. 建物部分の劣化具合などに応じて2の価格を修正

    原価法は、対象不動産が再調達原価を求められる限り適用できる方法です。

    また、再調達原価を求められる場合は、土地のみの不動産にも適用できます。

    3,000万で買った家はいくらで売れる?

    3,000万円で買った家を売る場合、主に築年数や構造、土地の相場などの変動を考慮して、売れる金額の概算を出してみるとよいでしょう。

    今回は以下の条件の家で、築5年から築30年まで5年刻みで計算します。

    • 種別:一戸建て
    • 構造:木造
    • 建物の購入価格:2,000万円
    • 土地の購入価格:1,000万円

    国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」の以下の画像が示すように、中古の家で木造住宅の場合は、築年数が経過していくにつれて、市場価格が減少します。

    今回は、次の画像を参考に価格減少を想定し、家が売れる金額を算出しました。

    なお、土地の価格は築年数によって変動しないため、すべての変動なしの1,000万円として計算します。

    ※ 国土交通省、中古住宅通、リフォーム市場の現状 https://www.mlit.go.jp/common/000135252.pdf

    築5年の場合

    3,000万円で買った築5年の家を売却する場合、価格は2,500万円になると考えられます。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」によれば、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後5年で75%の価値になると想定できます。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の75%で1,500万円です。

    建物の万円と土地の1,000万円をあわせて、3,000万円で買った家は5年後に2,500万円で売れる可能性があるでしょう。

    築10年の場合

    3,000万円で買った築10年の家を売却する場合、売却価格が1,900万円になると予測しました。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」では、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後10年で45%の価値になると想定しています。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の45%で900万円です。

    建物の900万円と土地の1,000万円をあわせて、3,000万円で買った家は10年後に1,900万円で売れると考えられます。

    築15年の場合

    3,000万円で買った築15年の家を売却する場合、売却価格は1,600万円になると推測できます。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を参考にすると、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後15年で30%の価値になると考えられます。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の30%で600万円です。

    建物の万円と土地の1,000万円をあわせて、3,000万円で買った家は5年後に1,600万円で売れる可能性があるでしょう。

    築20年の場合

    3,000万円で買った築20年の家を売却する場合、1,300万円ほどの売却価格となることが予想できます。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」をベースにすると、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後20年で15%の価値になると考えられます。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の15%で300万円です。

    建物の万円と土地の1,000万円をあわせて、3,000万円で買った家は20年後に1,300万円になる可能性があります。

    築25年の場合

    3,000万円で買った築25年の家を売却する場合、売却価格が1,240万円になると予測しました。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を参考に、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後25年で12%の価値になると想定します。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の12%で240万円です。

    建物の万円と土地の1,000万円をあわせて、「3,000万円で買った家は25年後に1,240万円で売れます。

    築30年の場合

    3,000万円で買った築30年の家を売却する場合、売却価格は1,200万円になるでしょう。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」を参考すると、木造一戸建て住宅の建物部分は、築後30年で10%の価値になると想定できます。

    今回の例では、売却時における建物部分の価値は、購入価格2,000万円の10%で200万円です。

    建物の万円と土地の1,000万円をあわせて、3,000万円で買った家は30年後に1,200万円で売れると考えられます。

    家の売却価格を左右するポイント

    家の売却価格を左右するポイントは、以下のとおりです。

    • 築年数
    • 構造
    • 立地
    • 地価
    • 入居の有無
    • 売却のタイミング

    この6つは、取引事例比較法で主に見られるポイントでもあります。

    それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

    築年数

    築年数は、家の売却価格を左右する重要なポイントです。

    先ほど解説したとおり、築年数が経つほど建物の価値は低くなります。

    国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」では、築10年で建物の価値が半分以下になるとされています。

    高い価格で売却したい場合は、1年でも早く売却したほうが良いでしょう。

    また、適切なメンテナンスをおこなっていれば、築年数が古くても相場より高く売れる可能性があります。

    普段の掃除や点検、修繕、リフォームなどによって、建物の価値を落とさないようにすることが大切です。

    構造

    家の構造も、売却価格を左右するポイントとして挙げられます。

    これは、先ほど少しだけ触れた「耐用年数」が関係しています。

    耐用年数とは、家などの資産が本来の役割を果たすことができる期間のことです。

    耐用年数を超えた家は、資産としての価値がなくなってしまいます。

    ただ「耐用年数 = 家の寿命」というわけではないため、耐用年数を超えても住み続けることはできます。

    一戸建てによく見られる木造の耐用年数は22年、マンションによく見られる鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年です。※2

    つまり、耐用年数が長いマンションのほうが、資産としての価値は下がりにくいのです。

    同じ築10年の家であれば、1㎡あたりの売却価格は、マンションのほうが高いケースが多くなります。

    立地

    家の売却価格は、立地にも大きく左右されます。

    以下のような立地条件によって、利便性や住みやすさが変わるためです。

    • 駅の近さ
    • 治安
    • スーパーや病院などの生活に必要な施設
    • 学校の有無や近さ
    • 主要駅までのアクセス

    需要が高く、人が集まるような場所は、土地の価値が上がります。

    築年数が経つほど価値が下がる建物と違って、土地は需要次第で価値が上がることもあるのです。

    家の周辺に新しい商業施設や駅などができて、需要が高まりそうであれば、売却を遅らせたほうが高く売れるかもしれません。

    反対に嫌悪施設ができるなど、これから住みづらくなりそうであれば、早めに売却したほうが良いでしょう。

    地価

    地価(土地価格)は、家の売却価格を大きく左右します。

    地価は建物と異なり劣化がないため、時間の経過による価格の低下はありません。ただし、需要や近隣の状況により変化するため、正確な金額は査定を依頼してみないと分からないところがあります。

    地価の基準は次の3種類の方法で確認が可能です。

    • 地価公示
    • 基準地価
    • 路線価

    地価公示とは、国土交通省土地鑑定委員会が鑑定評価した地価の基準で、国土交通省の公式サイトからいつでも確認できます。

    基準地価とは、都道府県が鑑定評価した地価の基準で、国土交通省の公式サイトから確認できます。

    路線価とは道路に割り振られた土地の1平方メートル当たりの単価です。主に贈与税や相続税を算出基準として用いられていますが、地価の算出にも利用可能です。

    路線価は国税庁が公表している「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」で確認できます。

    住宅売却では地価の割合が高くなりやすいため、事前に基準の価格を調査しておくとよいでしょう。

    入居の有無

    家の売買価格は、入居の有無にも影響を受ける可能性があります。

    1年以内の建築物で誰も住んでいなければ新築物件として売れますが、1度でも入居すると中古物件として売らなければなりません。

    新築物件は高額で素早く売れる傾向にある半面、中古物件となると売り手探しに時間がかかる場合もあります。

    新築物件は価格下落なしで売れますが、中古物件になると10%から20%も価格が下落します。

    売却のタイミング

    家を売却するタイミングも、売却価格を左右する重要なポイントです。

    なぜなら、タイミングによって金利や社会情勢が変わるためです。

    金利が低いと、住宅ローンにかかる利息や総返済額が小さくなるため、不動産を購入しやすくなります。

    不動産を購入する人が多い低金利のタイミングであれば、スムーズかつ高い価格での売却となりやすいのです。

    不動産の需要には、社会情勢の変化も大きく関係してきます。

    社会情勢の例としては、人口の増減や労働環境、自然災害などが挙げられます。

    また3月前後の引っ越しシーズンでの売却も、早く・高く売れる可能性が高いです。

    4月から始まる新生活に向けて、不動産の需要が高まるためです。

    家の価値を調べる方法

    家の売却価格の目安や、売却価格を左右するポイントを頭に入れたうえで「自身の家の価値を調べる方法」について見ていきましょう。

    具体的な方法は、以下のとおりです。

    • 土地総合情報システム
    • レインズマーケットインフォメーション
    • 一括査定サイト
    • 不動産会社

    それぞれについて、詳しく解説していきます。

    土地総合情報システム

    ※ 土地総合情報システム、国土交通省 https://www.land.mlit.go.jp/webland/

    土地総合情報システムとは、国土交通省が運営するサイトのことです。

    実際に不動産を取引した人へのアンケートを実施しています。

    アンケート結果を基にした不動産の取引価格がまとめられているため、類似不動産の取引価格から、自身の家における価値の目安(相場)を調べられるのです。

    土地総合情報システムの具体的な活用手順は、以下のとおりです。

    • 土地総合情報システムにアクセスする
    • 「不動産取引価格情報検索」をクリックする
    • 取引時期・種類・地域を選ぶ
    • 検索結果から類似不動産を探す
    • 4の「取引総額」を参考にする

    検索する際の取引時期は、最も新しい時期がデフォルトで選択されています。

    実際に自身が売却する時期に近いほうが参考になるため、デフォルトのままで問題ありません。

    種類と地域は、売却する家に合わせましょう。

    検索結果には、各不動産の間取りや面積、築年数などさまざまな情報がまとめられています。

    各項目の並び替えもできるため、より条件が近い不動産を探してみてください。

    レインズマーケットインフォメーション

    ※ レインズ インフォメーション http://www.contract.reins.or.jp/

    レインズマーケットインフォメーションでは、土地総合情報システムと同様に、過去に取引された不動産の価格を調べられます。

    サイトを運営しているのは、国土交通大臣指定の不動産流通機構です。

    以下の手順で、類似不動産を探します。

    • レインズマーケットインフォメーションにアクセスする
    • 都道府県を選ぶ
    • 選択肢の中から詳しい地域を選んで検索する
    • 検索条件を追加して絞り込む
    • 取引情報一覧から類似不動産を探す
    • 5の「価格」を参考にする

    レインズマーケットインフォメーションのデータは、不動産流通機構が保有している成約価格を基にしています。

    一括査定サイト

    一括査定サイトを活用すると、自身の家の価値を直接的に調べることができます。

    スーモやホームズなど大手の不動産情報サイトも、一括査定をおこなっています。

    一括査定サイトの具体的な活用方法は、以下のとおりです。

    • 利用するサイトを選ぶ
    • サイトに従って家の情報を入力する
    • 査定を依頼する不動産会社を選ぶ
    • 不動産会社から査定結果が届く

    家にいながら、複数社にまとめて査定を依頼できるという気軽さが、一括査定サイトにおける最大のメリットです。

    ただ、査定を依頼した不動産会社から営業の連絡が来るため、面倒に感じるかもしれません。

    一括査定サイトでは、実際に家を見てもらえるわけではないため、査定の精度は低くなります。

    不動産会社

    査定を不動産会社に直接依頼するのも、家の価値を調べる方法の1つです。

    不動産会社に出向き、相談したうえで査定を依頼します。

    基本的に不動産会社は、家を直接見たうえで査定してくれるため、精度は高いです。

    これを「訪問査定」といい、家を見ずに情報のみでおこなう査定を「簡易査定」や「机上査定」といいます。

    不動産会社に査定を依頼するデメリットは、家に関する書類の提出や、移動などの手間がかかるという点です。

    3,000万円で買った家を高く売るコツ

    3,000万円で買った家を売る際は、コツを熟知していなければ最大限高く売れない可能性があります。

    一方、コツを熟知すれば納得いく金額で売れる可能性が高まるため、次のポイントを押さえておきましょう。

    • 事前に相場を調べておく
    • 適切に維持管理する
    • 築10年以内に売る
    • 売却理由の伝え方を工夫する

    上記のコツを実践するのみでスムーズな売買にもつながるため、ぜひ参考にしてみてください。

    事前に相場を調べておく

    事前に相場を調べておけば、スムーズな交渉ができます。

    相場を知らずに家を売ろうとすると、万が一騙されていても気付けません。

    近隣の物件が売買された価格や地価、築年数による価値低下の相場など、詳しく知るほど自信を持って交渉を進められます。

    さらに、知識を身に付ければ「騙されているのではないか」と不安に思うことも減るため、安心して売買できるでしょう。

    適切に維持管理する

    住んでいるときからの適切な維持管理は、少しでも高く売れる理由になります。

    家の維持管理が行き届いていると、相場よりも高い価格で売れる可能性があります。

    維持管理で大切なことを次にまとめました。

    • 定期的な点検
    • 住宅履歴情報の保管
    • 消耗品の補修

    新築で家を建てた場合、不動産会社による定期点検を受けられます。

    定期点検では劣化による交換部品の有無や不具合の早期発見など、維持管理で必要なことを満たせます。

    定期点検で劣化や不具合が見つかった場合には、面倒がらずに補修や交換をしておきましょう。

    定期的なメンテナンスは建物の劣化に関わるため、査定金額を高められるポイントです。

    また、住宅履歴があると家の詳細な情報がわかるため、修繕工事をする際の重要な資料として使用できます。

    住宅履歴の有無で買い手の安心感も変わるため、大切に保管しておきましょう。

    築10年以内に売る

    3,000万円で買った家を高く売りたい場合は、築10年以内に売りましょう。

    築10年以内は価格減少の曲線が緩やかで、購入時の半額以上で売れるケースも珍しくありません。

    しかし、築10年を超えると価格減少のスピードが急加速します。

    築15年を迎えるころには建物価格が1/3を下回り、築20年を超えれば20%を切ることも珍しくありません。

    家を売る可能性がある方は、築10年を1つのターニングポイントとして捉えておきましょう。

    売却理由の伝え方を工夫する

    売買理由により買主の印象が変わるため、よいイメージを持てる伝え方を心掛けましょう。

    ポジティブな理由で家を売る場合は問題ありませんが、ネガティブな理由がある場合は注意が必要です。

    次のような理由がある場合は買主に伝える義務があります。

    • 物理的な問題|雨漏りやシロアリ被害など
    • 心理的な問題|近隣トラブルなど
    • 環境的な問題|騒音や異臭など

    上記のようにネガティブな要素はすべて伝える必要がありますが、説明次第で印象は大きく変わります。

    たとえば、「3年前にシロアリ被害が出たけど業者に依頼して対策しました」と聞けば、少しは安心できるでしょう。

    3,000万円で買った家を売却する際にかかる手数料や費用はいくら?

    家の売却には手数料や費用がかかるため、利益がそのまま手元に残るわけではありません。

    売却における資金計画を立てる際には、手数料や費用を把握しておくことが大切です。

    家の売却には、主に以下のような手数料や費用がかかります。

    • 譲渡所得税
    • 登録免許税
    • 印紙税
    • 仲介手数料
    • 引越し業者代

    3,000万円で買った家を、1,300万円で売却したと仮定して、以下に手数料や費用を計算してみましょう。

    譲渡所得税

    譲渡所得税は、家を売却した際の利益にかかる税金です。

    課税譲渡所得に、家の所有期間に応じた以下の税率をかけて計算します。

    所得税住民税復興特別所得税合計
    長期譲渡所得15%5%0.315%(15%×2.1%)20.315%
    短期譲渡所得30%9%0.63%(30%×2.1%)39.63%
    ※ 国税庁、長期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、短期譲渡所得の税額の計算
    ※ マンションを売却したら住民税が上がる?税金の計算方法と軽減する方法を解説
    ※ 2037年までは復興特別所得税として、各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と合わせて申告し、納付することになります。

    課税譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。

    家の売却価格 – ( 取得費 + 譲渡費用 ) – 控除

    取得費とは、家を購入したときにかかった費用のことです。

    購入代金はもちろん、購入時に支払った仲介手数料や税金も含まれます。

    譲渡費用は、家の売却にかかる仲介手数料や税金などの費用のことです。

    家の売却では、控除が受けられる特例があります。

    たとえば「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を使うと、最大で3,000万円が譲渡所得税から控除されます。※3

    家の売却価格が1,300万円で「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を使う場合、課税譲渡所得の計算式は以下のとおりです。

    1,300万円 –  ( 取得費 + 譲渡費用 ) – 3,000万円

    取得費や譲渡費用がいくらになっても、控除によって課税譲渡所得はマイナスになります。

    譲渡所得税は、課税譲渡所得に税率をかけて算出するため、この場合はゼロです。

    家を売却したときに使える控除の種類や適用条件は、国税庁のホームページに記載されています。

    登録免許税

    登録免許税は、家を売却する際の登記にかかる税金です。

    家の売却では、抵当権抹消登記によって、家に付いている抵当権を外します。

    抵当権抹消登記に必要な登録免許税は、1つの不動産につき1,000円です。

    この「1つの不動産」は、建物で1つ、土地で1つとカウントします。

    そのため基本的には、不動産2つぶんの2,000円がかかります。

    建物が2つ以上の土地にまたがっている場合、土地の数に応じて1,000円ずつ加算されていきます。

    印紙税

    印紙税は、家の売買契約書を作成する際に納める税金です。

    収入印紙を郵便局などで購入し、売買契約書に貼り付けて消印します。

    印紙税は、契約書に記載されている売却金額に応じた額を支払うことになります。

    具体的な額は、以下のとおりです。

    記載された契約金額税額軽減後の税額(2027年3月31日まで)
    10万円超50万円以下400円200円
    50万円超100万円以下1千円500円
    100万円超500万円以下2千円1千円
    500万円超1,000万円以下1万円5千円
    1,000万円超5,000万円以下2万円1万円
    5,000万円超1億円以下6万円3万円
    1億円超5億円以下10万円6万円
    ※ 国税庁、不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

    1,300万円で家を売却する場合の印紙税額は、1万円です。

    売買契約書が2024年3月31日までに作成された場合、軽減税率が適用されます。

    仲介手数料

    仲介手数料は、家を売却してくれたお礼として、不動産会社に支払うものです。

    以下の式で計算します。

    ( 家の売却金額 × 3% + 6万円 ) + 消費税 = 仲介手数料

    家の売却金額が1,300万円の場合、仲介手数料は49.5万円になります。

    ( 1,300万円 × 3% + 6万円 ) + 消費税 = 49.5万円

    上記の式で計算した額は、不動産会社が仲介手数料として受け取れる上限額です。

    仲介手数料を割引してもらえる可能性もありますが、基本的には上限額を支払うものだと考えておきましょう。

    諸費用のなかでも、仲介手数料は高額になりやすいため、早めに計算しておくことが大切です。

    引越し業者代

    仮住まいや新居に引越す際の業者代は、忘れがちですが重要です。

    引越し業者の料金は、荷物を運ぶ距離や、荷物の量に比例して高くなります。

    とくに3月前後の引越しシーズンは料金が高くなりやすく、数十万円になることもあります。

    以下のようなケースでは、追加料金が発生する可能性もあるため、気を付けてください。

    • 引越し先の道幅が狭く、トラックが近くに停められない
    • 不用品の処分を依頼する
    • 専用の梱包材が必要な家具・家電がある

    引越し業者に荷物や家の状況を正確に伝えて、見積もりをもらっておきましょう。

    まとめ

    家は、築年数の経過とともに価値が下がっていくものです。

    木造一戸建ての場合、築20年ほどで建物部分の価値はゼロに近しくなります。

    家の売却価格を左右するポイントと、その特徴は以下の4つです。

    • 築年数:新しいほど建物の価値が高い
    • 構造:木造よりも鉄筋コンクリート造のほうが価値の低下が緩やか
    • 立地:利便性が高く住みやすいと人気が高まる
    • 地価:購入時より売却時のほうが高くなる可能性がある
    • 入居の有無:内覧の方法や雰囲気が異なる
    • 売却のタイミング:金利が低い&引っ越しシーズンは需要が高まる

    自身の家の価値をピンポイントで調べたい場合は、不動産会社に査定を依頼しましょう。

    気軽に相場を掴みたい場合には、「土地総合情報システム」や「レインズマーケットインフォメーション」を使って、類似不動産の取引価格を調べるのがおすすめです。

    家を売却する際には、税金や仲介手数料などの諸費用がかかります。

    「いくらで売れるか」だけでなく「手数料や費用はいくらかかるか」も把握して、売却における資金計画を立てることが大切です。


    ※1:不動産の鑑定評価
    ※2:主な減価償却資産の耐用年数表
    ※3:国税庁、No.3302 マイホームを売ったときの特例

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