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    マンション売却時の減価償却とは?計算方法をわかりやすく解説!

    マンションを売却して確定申告する際は、建物部分について減価償却費を計算し、取得費から差し引いて計算する必要があります。

    減価償却費を計算したことがない方にとっては、なじみがないため難しく感じるかもしれません。

    この記事では、マンション売却後の確定申告時に必要になる、減価償却費の計算方法を分かりやすく解説します。

    取得費や譲渡費用として計上できる費用や、減価償却費の計算ができないときの相談先も紹介しますので、はじめて確定申告する方はぜひ参考にしてください。

    目次

    減価償却とは?

    事業用の不動産や機械などの資産は、年数が経つにつれてその価値が減少しますが、そのような資産を減価償却資産といいます。※1

    減価償却資産を取得するためにかかった費用は、その年にすべて経費として計上せず、定められた耐用年数に応じて分割して経費として計算します。

    なお、土地は時間の経過により劣化するものではないため、その性格上減価償却資産にはあたりません。したがって不動産のうち、減価償却が対象になるのは建物部分のみです。ちなみに10万円未満の取得費は、かかった年にすべて経費として計上します。

    この章では、減価償却費を計算する理由を解説します。

    マンション売却では譲渡所得税を求めるため

    マンション売却後の確定申告では、譲渡所得金額を計算するときに減価償却費を計算する必要があります。

    不動産を売却して得た利益から、取得費(不動産を取得するためにかかった費用や経費)を差し引くことができますが、建物については減価償却費に相当する金額を差し引かなければならないためです。

    つまり購入したときよりも建物の価値は減少しているため、経費として計上するのであれば、建物の価値が下がった分を加味しなければなりません。

    減価償却費や譲渡所得金額については、このあとに続く章で解説します。

    事業では物件の必要経費を計上するため

    たとえば事業用に購入した建物の取得費や設備の改良などにかかった経費をその年に計上せず、一定の期間(耐用年数)で按分して計上することを減価償却といいます。※2

    会計上減価償却費は経費として計上できるため、所得額を抑えることができ、節税効果があります。

    ちなみに使用期間が1年のときや、原状回復工事などで10万円未満の経費は、その年にすべて計上します。

    なお中小企業に対しては特例があり、2024年3月31日までに取得したものについては、取得額が30万円未満であれば1度に計上できます。

    譲渡所得の求め方

    マンションを売却して利益が発生した場合は、以下の計算式で譲渡所得金額を計算します。※3

    譲渡所得金額=売却金額-(取得費-減価償却費+譲渡費用)-特別控除

    マンションを売って得た利益に対して、譲渡所得税がかかるわけではありません。売却金額からマンションを購入したときの代金や、取得や譲渡するためにかかった費用を経費として差し引くことができます。

    また居住用財産などに対しては特例があり、特別控除として最高で3,000万円まで控除できます。

    それぞれの費用について、詳しく解説していきます。

    減価償却費の求め方

    減価償却費を求める計算には定額法と定率法がありますが、1998年4月以降に購入したマンションは定額法で計算することになっています。定額法とは、購入時の費用や経費を耐用年数で割り、毎年同額の減価償却費を計上する方法です。

    この章では、非事業用のマンションの減価償却費を、定額法で求める方法を紹介します。最後に、実際の計算の流れを紹介します。

    減価償却費を求める計算式

    減価償却費を定額法で求める計算式は以下の通りです。マンションの取得費とは、マンション購入時の金額と、購入するためにかかった費用の合計額です。※4

    ・減価償却費=マンションの取得費×0.9×償却率×経過年数

    償却率を確認する

    償却率は事業用と非事業用で異なり、建物の構造でも違います。ここでは非事業用(居住用)の償却率を紹介しますが、判断が難しい場合は税務署に問い合わせて確認しましょう。

    建物の構造耐用年数償却率(非事業用)
    鉄骨鉄筋コンクリート造鉄筋コンクリート造70年0.015
    レンガ造・石造・ブロック造57年0.018
    金属造(骨格材4mm超)51年0.020
    金属造(骨格材3mm超4mm以下)40年0.025
    金属造(骨格材3mm以下)28年0.036
    木造・合成樹脂製33年0.031
    木造30年0.034
    ※ 国税庁、「減価償却費」の計算について、主な非業務用資産の償却率

    経過年数を確認する

    経過年数とはマンションの築年数ではなく、所有している期間です。なお年1年未満の場合、6か月以上は1年とし、6か月未満は切り捨てて計算します。

    減価償却費と建物の取得費のシミュレーション

    条件を設定して、減価償却費と建物の取得費を実際に計算してみましょう。

    条件:居住用のマンション(鉄筋コンクリート造)

    償却率:0.015

    売却価格:5,000万円(所有期間7年)

    購入価格:4,000万円(土地1,000万円・建物3,000万円)

    購入にかかった費用(取得費用):100万円(土地分25万円・建物分75万円)

    売却にかかった費用(譲渡費用):150万円

    減価償却費=(建物購入価格+建物分の取得費)×0.9×償却率×所有期間

    =(3,000万円+75万円)×0.9×0.015×7年

         =2,905,875

    建物分の取得費=(建物購入価格+建物分の取得費)-減価償却費

           =(3,000万円+75万円)-2,905,875

           =27,844,125円

    売却益からマイナスできる取得費とは?

    売却によって得た収入から、不動産を購入したときの代金や各種費用を差し引いて譲渡所得金額を計算できます。

    なお建物については減価償却費相当額をマイナスする必要があります。この章では、おもな取得費を紹介します。

    土地・建物購入代金(新築した場合は建築費・中古の場合は購入代金)

    マンションを購入したときは、その代金が取得費になります。ほかにも土地や建物の購入代金や、住宅を建築した場合はその建築費用も取得費になりますが、建物部分については、減価償却費相当額をマイナスして計算します。※5

    それぞれ支払いを証明するために、領収書が必要になります。確定申告時に慌てることがないように、探しておきましょう。

    購入時の仲介手数料

    マンションなど、不動産を購入したときに不動産会社へ支払った仲介手数料も取得費になります。領収書の有無を確認しておきます。

    売買契約時の印紙代

    売買契約書に貼付した印紙代も、取得費として計算できます。手元に保管してあるか確認しましょう。

    所有権移転登記にかかった費用(登録免許税・司法書士への報酬)

    所有権移転登記にかかった司法書士への報酬と、登録免許税も取得費として計上できます。なお登録免許税は、通常司法書士への報酬と合算して支払っています。

    不動産取得税

    不動産取得税とは、マンションや土地・建物など、不動産を取得したときに一度課税される地方税です。購入後に自治体から納税通知書が送られてきて、期限までに納税することになります。

    リフォーム費用

    マンションのリフォーム費用も、取得費とすることができます。マンションの価値を向上させるようなリフォーム費用は計上できますが、単純な補修や原状回復費は対象にならないことがあります。

    売却益からマイナスできる譲渡費用とは?

    売却によって得た収入から、不動産を売却したときの費用を差し引いて譲渡所得金額を計算できます。

    なおマンションを修繕したときの費用や固定資産税など、維持するためにかかった費用は含めることはできません。この章では、おもな譲渡費用を紹介します。※6

    ①売却時の仲介手数料

    マンションを売却したときに、不動産会社へ支払った仲介手数料は譲渡費用になります。領収書が必要になるため、確定申告まで保管しておきましょう。

    ②売買契約時の印紙代

    売買契約書に貼付した印紙代も譲渡費用になります。購入時の領収書を捨てないように注意しましょう。

    ③立ち退き料

    マンションを貸していた場合などで、売却するために入居者に立ち退き料を支払った場合は、その費用も譲渡費用になります。入居者から領収書をもらうのを忘れないようにしましょう。

    譲渡所得金額からマイナスできる特別控除とは?

    譲渡所得金額は以下の計算式で算出しますが、マイホームの売却で一定の条件を満たす場合は、特別控除として最高で3,000万円まで控除できます。

    ・譲渡所得金額=不動産売却による収入-(取得費-減価償却費+譲渡費用)-特別控除額

    居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例

    マイホームの売却で一定の条件を満たす場合、その所有期間に関係なく課税対象となる譲渡所得金額から最高で3,000万円まで控除できます。※7

    マイホームに対する特例のため、自宅の売却か自宅とともに敷地(借地権)を売ったときに適用になります。

    住まなくなった場合は、転居日から3年を経過する年の12月31日までに売却する必要があります。またその敷地を駐車場として貸し出した場合は、適用にならないので注意しましょう。

    被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例

    譲渡所得金額から控除できるのは、マイホームの売却時だけではありません。相続や遺贈により取得した被相続人の自宅を2027年12月31日までに売却したときも、一定の要件を満たすことで、最高で3,000万円まで控除できます。※8

    1981年5月31日以前に建築された建物が対象で、マンションは対象外です。なお売却代金は1億円以下である必要があり、相続発生時に被相続人以外が住んでいないことが条件です。

    確定申告する方法

    確定申告は税務署へ書類を提出して確定申告を行う方法以外に、オンライン上で申告する方法があります。パソコン以外にスマートフォンでもできるため、比較的手軽に申告できます。

    税務署の窓口へ提出

    まず国税庁のホームページから確定申告書等をプリントアウトするか、税務署で書類をもらいます。

    確定申告の手引きを参考に、住所や氏名、収入、所得などを順番に記入し、税金の計算をします。確定申告書は税務署の窓口に提出するか、郵送により送付します。

    譲渡所得税は振替納税やインターネットバンキング、ATM、クレジットカード、スマートフォンアプリ、銀行の窓口などから納付できます。

    国税電子申告・納税システムe-Taxで申告する

    国税庁のホームページ上にある「確定申告書等作成コーナー」から始めます。途中で保存することができ、入力後にオンライン上からそのまま提出することができますが、プリントアウトした書面を税務署に提出・郵送することも可能です。

    基本的に流れに沿って入力することで申告書ができあがるので、初めての方でも安心です。譲渡所得税の納付方法は書面で申告する場合と同様で、自分に合った納付方法を選ぶことができます。

    減価償却費の計算がわからないときの相談先

    減価償却費の計算は少し難しいと感じるかもしれません。その場合はそのままにせず、これから紹介する先へ相談してみましょう。

    国税庁の「電話相談センター」や「税務相談チャットボット」に相談する

    所得税などの国税について一般的な相談であれば、国税庁の「電話相談センター」へ電話で相談することができます。国税庁の職員が直接疑問に答えてくれます。

    ただし受付時間は8時30分から17時までの平日です。(12月29日~1月3日を除く)もし休日や受付時間外に相談したい場合は、国税庁のホームページから「税務相談チャットボット」を利用する方法があります。内容やタイミングに応じて使い分けましょう。

    税務署の窓口

    減価償却の計算や確定申告について対面で相談したい場合は、管轄する税務署に相談してみましょう。

    なお面談相談は基本的に事前予約が必要です。税務署の代表番号へ電話し、希望日時を伝えて予約しましょう。

    無料税務相談会を利用する

    自治体でさまざまな相談をできることがあり、税務相談もそのうちの1つです。地域の税理士が対応していることが多く、通常無料で相談できます。電話予約が必要になりますので、まずは税務相談会の有無も含めて確認してみましょう。

    ほかにも、税理士会が無料税務相談を行っていることがあります。日程や場所については、お近くの税理士会へ直接電話するか、ホームページで確認してください。

    不動産会社に相談する

    マンション売却を依頼した、不動産会社の担当者へ相談してみましょう。不動産会社によっては、顧問税理士に直接相談できるサービスを用意していることがあります。

    まとめ

    マンションを売却して利益が発生したら譲渡所得税がかかるため、翌年に確定申告を行う必要があります。その際に譲渡所得金額を計算するためには、減価償却費を計算しなければならず、慣れていないと難しく感じるかもしれません。

    確定申告は2月16日から3月15日までと期間が決まっているため、後回しにせずなるべく早めに準備しておきましょう。


    ※1:国税庁、No.2100 減価償却のあらまし
    ※2:国税庁、No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
    ※3:国税庁、No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)
    ※4:国税庁、「減価償却費」の計算について
    ※5:国税庁、No.3252 取得費となるもの
    ※6:国税庁、No.3255 譲渡費用となるもの
    ※7:国税庁、No.3302 マイホームを売ったときの特例
    ※8:国税庁、No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

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