固定利回り投資「Funds」は2019年1月からのサービス開始以来、累計募集金額は750億円を突破、公開ファンド数は450件を超えますが、これまで「元本割れゼロ」を継続させてきました。それにより、全ての投資家の方々の資産を増やすお手伝いをしてきました。
その“扇の要”となるのがファンズの審査部です。第1回目、第2回目ではFundsが「元本割れ」を引き起こさないための裏側を紹介してきました。第3回目は、実際にどんなファンドが組成されているのか、前回に引き続きFundsのセカペンがインタビューしました。
※ 本コラムは2024年9月30日時点の情報に基づいています。
※ Fundsの実績に言及した箇所がありますが、将来について保証するものではありません。
前回のお話では、ファンズ審査部が色々な視点からFundsを利用する企業をチェックしていることが分かって、とても勉強になったなあ。今回は、実際にどんな企業がファンドを利用しているのか教えて欲しいな。
Fundsでは2019年1月のサービス開始以来、これまで100社以上の企業のファンドを470件以上募集してまいりました。募集した金額は累計でなんと約750億円。そのうち、約80%が東証プライム・東証スタンダード・東証グロースなど、いわゆる「上場企業」を参加企業とするファンドです。
たしか第1回のコラムでは、上場企業は財務内容が公開されているので倒産可能性の評価などの審査を行いやすいという話や、約4,000社の上場企業で2023年の倒産は1件*だけという話をしていたよね。
(※ 帝国データバンク「上場企業倒産」 動向調査:2023年)
そうですね。もちろん上場企業だから「絶対安全!」というわけではないのですが、これまで様々な上場企業にFundsを利用してもらっています。いくつか実例をご紹介します。
こんなにたくさんの企業が活用しているなんて、びっくりだなあ。社名を聞いたことがある企業も多いね。でも、有名な企業だったらFundsじゃなくても銀行がお金を貸してくれそうだけど……。
とてもいい着眼点ですね。セカペンの言う通り、実は上場企業の場合、1%以下の金利で銀行から借入をすることができるケースも少なくありません。
企業がFundsを活用して資金調達を実施しようとすると、金利(投資家利回り)はおおよそ1〜3%台となります。したがって、銀行からの借入と比較すると高い金利になるんですよね。
じゃあ、なんで企業はFundsで資金調達をするの?
実は資金調達というのは、その企業の方針によって色々な選択肢があるんです。一見すると銀行借入より金利は高いですが、様々な背景があってFundsを通じての資金調達もしたいというニーズがあるんですよね。
銀行と比べて金利が高かったとしても、Fundsを使う理由があるってことなんだね。
そうなんです。ここでは、企業がFundsを使う4つの理由を紹介しますね。
まず1つ目の理由が「元本は毎月返済ではなく一括返済で良い」という点です。
お金を借りたら、元本を毎月返済するのは普通じゃないの?
そうですね。企業が銀行で借入を行なうと、多くのケースで当月や翌月から毎月元本と利息を返済する必要があります。つまり、企業はせっかく借りた資金の一部をすぐに返済に当てないといけません。
既に収益を生んでいる既存の事業に資金を使うならそこまで問題はないかもしれませんが、新規事業など収益化が見通せない事業に活用する場合は、すぐお金を返済し始めないといけないとなると企業にとって少し負担になるケースもあるんですよね。
銀行としては、融資の返済を毎月受けられるのでリスクが低くできるわけなんですが、リスクが低いということは低い金利での融資になります。
一方でFundsの場合、基本的にファンドの運用期間中、つまり借入をしている間は元本を返済せずに全額を使うことができます。そのため、新規事業のように収益を生み出すまで時間を要する場合でも、Fundsの資金調達は活用しやすくなります。
なるほど!たしかに企業にとっては、Fundsは満期まで元金の全部を使えるから、調達した資金を柔軟に使いやすいってことなんだね。でも、Fundsで投資をする人にとっては定期的に元本部分の償還を受けられないのはリスクにならないの?
たしかに、Fundsの投資家からすると運用期間の途中で利息に相当する分配金は受けられるものの、元本は最後に一括返済されるファンドが大半ですので、貸し手としてのリスクは銀行融資よりも高くなります。
だからこそ、第2回のコラムでご紹介したようにファンドの運用期間中に借り手企業の資金繰りが悪化して返済できなくなる可能性が低いと判断できるか審査をしたり、実際に投資家の皆さまに投資いただいた後も借り手企業の業績などをモニタリングすることで、分配遅延や元本割れをできるだけ未然に防ぐよう努めています。
そうか、銀行融資よりも高い利回りを実現しながら、リスクについてもファンズの審査部が審査とモニタリングで目を光らせているんだね。企業がFundsを使う理由の2つ目はどんな内容なの?
2つ目の理由は1つ目とも関わってくるのですが、「成長資金にお金を使えること」です。実は銀行から資金を借り入れると、返済期間だけでなくて、使い道も厳しく制限されるんです。たとえば、銀行借入では新規事業ではなく既存事業を評価して融資の判断をする場合も多く、借入の資金用途を既存事業に制限することが一般的です。予め合意した使途以外に借入資金を使ってしまうと、企業は銀行に期限より早く返済しなければなりません。
しかし、Fundsは資金の使い道を企業が行う事業全般に活用できる仕組みにしているファンドが大半なので、比較的柔軟に資金を使うことができます。第2回のコラムで説明したように、Fundsがその企業全体の信用力に基づいた投資であるのはこういった仕組みによるものなんですね。これによって、企業は新規事業の立ち上げやマーケティング活動、人材採用、M&Aといった、成長投資を中心とした幅広い用途に活用できるんです。
企業にとっては、使い道が柔軟に決められるのはいいよね!あと2つはどんな理由があるの?
3つ目が「スピーディな資金調達」です。銀行の場合、特に新規や追加の融資の場合は提案から着金するまで3ヶ月程度のリードタイムが必要なケースもあります。
銀行では法人営業の担当者が営業もしつつ、融資の稟議も書くケースが一般的だったりします。また、案件によっては支店だけではなく審査部の承認も必要になるなど、多くの関係者に稟議が回ります。このとき、一人ずつ決裁をしていくのでどうしても物理的な時間がかかってしまいます。
一方で、Fundsはスピード感と審査のクオリティを両立させながらリードタイムを短縮化し、企業は最短1ヶ月で資金を調達できます。
具体的には、Fundsでは営業と審査で完全に役割分担をしており、営業担当者は営業に、審査担当者は審査に集中することができます。また、Fundsでは審査の意思決定の会議を毎週実施し、稟議の承認者が集まって意思決定を一気に行っているので、審査担当者は異なる決裁者に都度説明する手間が省けます。これにより、1回の説明ですべての承認者と案件についての議論が可能になります。
このように、審査のクオリティを落とすことなく、役割分担と意思決定の仕組みによって審査完了までの短いリードタイムを実現しています。
Fundsだと資金が企業の手元に入ってくるのが早いってことかぁ。「もっと早く成長したい!」という企業にはうってつけの資金調達だね。
その通り。そして最後に、企業がFundsを利用する4つ目の理由が「ファン作り」です。Fundsは資金調達のお金を、個人の投資家から集めるプラットフォームなので、企業と個人投資家の接点を作ることができるんです。
実際、アンケートによると80%以上の投資家がFundsで知った企業に好意を持つという結果も出ています。さらに、Fundsの一部のファンドではオリジナルの「Funds優待」を個人投資家に提供している場合があり、個人向けに自社商品を販売している企業はそれをファンドの優待とすることで、実際に投資家の皆さまに試してもらえます。
つまり、個人投資家の方々にFundsを通じて「ファン作りのマーケティング」にも活用できるので、企業にとっては“一石四鳥”の資金調達方法と言えるかもしれませんね。
へぇ〜、企業にとってもFundsでの資金調達は色々とメリットがあるんだね。そして、そのメリットを企業だけでなく、投資家も最大限受けられるように頑張っているのが、ファンズの審査部なんだなぁ。
そう言ってもらえると嬉しいですね。我々審査部は、銀行や企業再生コンサルタント、公認会計士などメンバーの経歴を踏まえた企業分析力を活かして個人投資家の皆さまの資産運用に貢献することはもちろんのこと、皆さまの運用方針に合う借り手企業側にもメリットのある資金調達機会を提供できるよう努めてまいります。そして、Fundsを介した資産運用を通じ、個人投資家と企業の新しい関係を構築することに今後も尽力していきます!
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Fundsを支える審査の話#2 「元本割れゼロ」の為にこんなことをしています
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