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    東京の中古マンション売却相場は?不動産取引の動向や成約価格の調べ方を紹介

    東京都内のマンションの価格が上昇し続けているとニュースになることもあり、高く売れるうちに売却したいと検討している方は多いのではないでしょうか。

    この記事では、直近10年間の首都圏マンションの動向と東京都内エリア別の成約価格を紹介します。

    また東京のマンションを高く売るコツや、売却時の注意点も解説しています。マンション売却を予定している方は、ぜひ最後までお付き合いください。

    目次

    直近10年間の首都圏中古マンションの動向は?

    首都圏のマンションは、多少の変動はあるものの、直近の10年間右肩上がりに成約価格が上昇しています。

    下記は、公益財団法人東日本不動産流通機構の「首都圏中古マンション・中古戸建住宅長期グラフ(2013年1月~2023年12月)」において公表された首都圏中古マンション成約㎡単価の動向を示したグラフです。

    2020年1月にはコロナ禍の影響もあり多少下落していますが、その後すぐに回復し、これまで順調に上昇し続けていることが分かります。

    東京都内の中古マンションの成約状況を、もう少し詳しく見ていきましょう。

    ※首都圏中古マンション・中古戸建住宅長期動向グラフ【2013年1月~2023年12月】 http://www.reins.or.jp/pdf/trend/rt/rt_202401_3.pdf

    東京都区部の成約㎡単価は44期連続して上昇中

    東京都区部の中古マンションの成約㎡単価は、2013年1~3月期から44期連続で上昇中です。また東京都の市部である多摩地域においても、2019年10~12月期より17期連続で成約㎡単価が上昇しています。※1

    中古マンションの成約価格が上昇している要因として、新築マンションの価格高騰が考えられます。新築マンションのあおりを受けて、割安感のある中古マンションも注目されています。

    東京23区の中古マンションの成約状況【2022年度(2018年度)】

    さらに細かく、区ごとの成約価格を見ていきましょう。以下は2022年度の東京都23区の中古マンションの成約状況です。※2、3

    なお比較するために、それぞれデータの下のカッコ内に2018年度の数字を入れています。2022年と2018年を比較すると、すべての区で平米単価や価格が上昇していることが分かります。

    専有面積や築年数によっても価格は異なりますが、調べたいマンションの面積に㎡単価を乗じて、成約価格をイメージしてみてください。

    件数(件)㎡単価(万円/㎡)価格(万円)専有面積(㎡)築年(年)
    千代田区292(286)159.79(120.43)7,946(5,780)49.73(48.00)18.19(18.17)
    中央区994(829)128.25(95.94)7,297(5,185)56.89(54.05)14.49(14.65)
    港区1,170(1,142)169.76(122.41)10,215(7,219)60.17(58.97)21.54(19.62)
    台東区532(484)94.97(75.45)4,622(3,793)48.67(50.27)19.10(17.15)
    墨田区489(456)83.91(65.44)4,465(3,493)53.21(53.38)21.18(18.08)
    江東区1,489(1,480)92.55(68.02)6,080(4,520)65.70(66.46)18.31(16.79)
    荒川区322(327)75.27(57.03)4,420(3,702)58.73(64.92)19.35(16.42)
    足立区526(579)52.90(43.58)3,303(2,881)62.44(66.11)21.78(18.04)
    葛飾区415(464)54.90(45.54)3,371(2,787)61.40(61.20)21.68(18.76)
    江戸川区473(514)59.02(48.39)4,082(3,316)69.17(68.52)21.57(19.64)
    文京区594(603)118.13(86.92)6,228(4,748)52.72(54.63)21.13(20.40)
    豊島区520(535)105.19(83.34)5,050(4,196)48.01(50.35)23.54(19.28)
    北区399(382)79.23(61.43)4,581(3,768)57.83(61.33)18.71(17.54)
    板橋区648(665)65.42(53.42)3,711(3,216)56.72(60.21)24.38(20.69)
    練馬区624(663)69.53(56.00)4,203(3,441)60.46(61.45)23.45(19.82)
    新宿区950(974)118.57(92.67)5,758(4,801)48.56(51.81)23.38(19.18)
    渋谷区610(616)153.67(107.58)8,237(5,754)53.60(53.49)24.55(24.48)
    中野区416(409)90.45(73.28)4,621(3,832)51.09(52.30)26.82(21.23)
    杉並区631(656)87.32(70.75)4,618(3,915)52.89(55.34)26.45(21.74)
    品川区873(820)115.00(92.43)6,592(5,316)57.32(57.52)20.83(17.98)
    目黒区573(494)121.98(93.46)6,569(5,173)53.85(55.35)24.97(21.80)
    大田区776(854)79.69(63.15)4,469(3,705)56.08(58.67)23.66(20.79)
    世田谷区1274(1,377)94.28(75.10)5,993(4,846)63.57(64.53)24.94(21.31)

    ※2、3:公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2022年度・2018年度の中古マンションの区市町村別成約状況より引用

    東京都下の中古マンションの成約状況【2022年度(2018年度)】

    次に、東京都下である市部の中古マンションの成約状況を紹介します。こちらも2022年度のデータの下に、比較するために2018年度のデータを入れています。※4、5

    なお東大和市については、2022年の方が平米単価と成約価格が数値的には下落していますが、2018年の方が専有面積の値が大きく、築年数も新しかったことが影響しています。実質的には2022年の方が高くなっているといえるでしょう。

    件数(件)㎡単価(万円/㎡)価格(万円)専有面積(㎡)築年(年)
    八王子市443(537)37.30(28.51)2,659(2,087)71.31(73.20)24.76(22.24)
    立川市148(175)53.60(41.08)3,135(2,493)58.49(60.69)26.34(22.98)
    武蔵野市193(213)83.96(71.15)5,305(4,491)63.18(63.12)28.92(20.75)
    三鷹市163(178)81.96(60.65)5,145(3,707)62.78(61.13)18.07(18.86)
    青梅市82(100)20.88(17.00)1,203(997)57.61(58.62)29.58(24.65)
    府中市268(326)56.68(45.46)3,700(3,022)65.27(66.47)22.28(19.61)
    昭島市57(62)39.32(29.17)2,813(2,026)71.55(69.44)23.24(24.10)
    調布市274(280)62.06(51.64)3,840(3,425)61.87(66.31)24.99(21.06)
    町田市227(261)42.75(33.95)3,002(2,475)70.23(72.90)23.96(21.96)
    小金井市86(89)71.60(52.25)4,358(3,250)60.87(62.20)24.45(22.48)
    小平市133(104)52.69(34.76)3,697(2,358)70.16(67.83)16.55(21.06)
    日野市123(137)40.57(34.71)2,596(2,344)63.98(67.55)24.77(21.95)
    東村山市137(124)38.64(29.68)2,432(1,870)62.94(63.02)25.69(25.64)
    国分寺市119(93)73.25(50.63)4,708(3,367)64.28(66.50)19.36(21.86)
    国立市66(83)68.84(56.07)4,651(3,862)67.57(68.88)18.43(17.15)
    福生市29(41)23.28(19.20)1,375(997)59.04(51.90)30.88(27.29)
    狛江市76(82)65.48(50.41)4,480(3,383)68.42(67.12)24.95(24.77)
    東大和市47(80)33.61(34.04)2,167(2,456)64.48(72.13)30.18(18.07)
    清瀬市34(39)39.48(28.39)2,530(1,834)64.09(64.60)25.88(28.51)
    東久留米市85(69)32.60(27.82)2,105(1,749)64.75(62.88)36.84(33.37)
    武蔵村山市4(3)24.31(12.13)1,450(442)59.64(36.40)26.44(26.36)
    多摩市256(272)36.79(31.32)2,753(2,284)74.82(72.93)29.45(26.00)
    稲城市94(105)42.54(36.02)3,208(2,765)75.40(76.76)22.00(20.88)
    羽村市18(22)27.87(19.96)1,774(1,222)63.66(61.22)26.67(24.40)
    あきる野市3(2)28.79(22.10)1,730(1,810)60.09(81.89)18.53(16.79)
    西東京市176(170)56.16(43.52)3,938(3,099)70.12(71.22)20.37(17.54)

    ※4、5:公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2022年度・2018年度の中古マンションの区市町村別成約状況より引用

    東京都内の中古マンションの売却相場の調べ方

    区や市ごとの平米単価や成約価格を紹介してきましたが、これらはあくまでも平均値です。本来は、マンションの売却相場は、築年数や立地条件によって大きく異なります。

    マンションの売却を検討するのであれば、より詳細の相場価格を調べる必要があります。この章では、中古マンションの売却相場の調べ方を紹介します。

    土地総合情報システム

    土地総合情報システムとは、国土交通省が運営する、不動産取引価格や地価公示価格を公表しているサイトです。時期と不動産の種別、地域を選んで検索することで、実際の取引価格を調べることができます。中古マンションのほか、宅地や土地建物、農地、林地の事例が対象です。

    都道府県から市区町村、町名まで絞って検索するか、地図上で地域を選んで検索することができます。会員登録などの必要はなく、その場ですぐに検索できるので便利です。

    レインズマーケットインフォメーション

    レインズマーケットインフォメーションとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構であるレインズが、管理・運営しているサイトです。マンションと戸建ての実際の成約価格を、都道府県と地域を選択して検索できます。

    さらに追加検索条件と選ぶことで、調べたい条件を絞って調べることができるのが特徴で、駅からの距離や専有面積の他、築年数や用途地域などを選んで検索できます。こちらも同様に、会員登録などは不要で、すぐに利用可能です。

    不動産ポータルサイト

    不動産ポータルサイトに実際に掲載されているマンションの価格を参考に、相場価格を把握することができます。土地総合情報システムやレインズマーケットインフォメーションは、実際の成約価格を調べられますが、マンション名までは分かりません。

    マンションの相場価格をピンポイントで知りたいときは、不動産のポータルサイトの情報を参考にしてみましょう。

    不動産会社へ査定依頼する

    より実際の売却相場に近い価格を調べたい場合は、不動産会社に査定を依頼しましょう。複数社に依頼して、平均値を参考にします。なお査定にはマンションを実際に調査しないで査定する「机上査定(簡易査定)」と、マンションの室内や外観、環境なども含めて査定する「訪問査定」があります。

    マンションを売却するか否かを判断するためであれば、机上査定でも問題ありませんが、実際に売り出す前には訪問査定が必要になります。

    東京のマンションを高く売るコツとは?

    東京のマンションの価格相場は上昇していますが、この章ではより高く売るためのコツを3つ紹介します。

    マンションの売却相場を把握する

    マンションの売却相場を把握することは、高く売却するために、非常に重要なことといえます。安すぎる価格設定は早期成約にはつながりますが、手元に残る金額が減るので損をしてしまいます。また高すぎる価格を設定しまうと、売却までに時間がかかってしまい、最終的に値下げすることになります。

    不動産会社の担当者とも相談し、マンションはぜひ適正価格で売り出すようにしてください。

    適正価格理解するために複数社に査定を依頼する

    マンションの売却相場を調べる方法を解説してきましたが、より精度の高い売却相場を知るためには、不動産会社の査定がかかせません。

    通常、不動産会社の査定は無料で依頼できます。1社だけでなく、複数社に依頼して査定額の根拠なども参考にしましょう。

    査定額は、大抵の場合不動産会社によって異なります。高い査定額を提示した不動産会社が高く売却できるわけではありません。仲介の実績や担当者のスキル、相性なども考慮して依頼先は決定しましょう。

    売却相場より少し高めに売り出し価格を設定する

    適正だと思われる価格よりも少し高めに売り出し価格を設定し、多少の値下げ交渉には応じられるようにしておきましょう。値下げ交渉されるケースが多いので、ある程度の交渉は想定しておくことをおすすめします。

    マンションを売却するときの注意点

    最後に、マンションを売却するときに注意したいポイントを3つ紹介します。

    売却益が発生するときは所有期間に注意する

    東京の中古マンションは、ここ10年右肩上がりに価格が上昇し続けています。したがってタイミングによっては購入時よりも値上がりし、売却益が生じる可能性があります。

    値上がりはうれしいものの、譲渡所得税がかかるので売却するタイミングには注意しましょう。

    たとえば所有期間が5年以下と5年超では、税率が2倍近く異なります。売却益が発生する場合は、5年超になるタイミングで売却を検討しましょう。

    また居住用財産を所有期間10年超で売却すると、譲渡所得金額の6,000万円以下の部分については、長期譲渡所得に対する税率よりもさらに低い税率が適用になります。


    所有期間※1所得税復興特別所得税※2所得税合計住民税譲渡益に対する税金の合計
    短期譲渡所得5年以下30%0.63%(30%×2.1%)30.63%9%39.63%
    長期譲渡所得5年超15%0.315%(15%×2.1%)15.315%5%20.315%
    10年超軽減税率(6,000万円以下)10年超10%0.21%(10%×2.1%)10.21%4%14.21%
    ※1:所有期間は譲渡した年の1月1日が起算日です。
    ※2:2037年までは復興特別所得税として、各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と合わせて申告し、納付することになります。
    ※ 国税庁、長期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、短期譲渡所得の税額の計算
    ※ 国税庁、No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例

    なお自宅マンションを売却して譲渡益が発生したときは、最高で3,000万円を控除できる、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」があります。

    つまり譲渡益が3,000万円以下であれば譲渡所得はかかりません。ただし適用には一定の条件があり、翌年に確定申告が必要になるので忘れないようにしましょう。

    住宅ローンの残高を確認して資金計画を立てる

    東京の中古マンションは直近10年間値上がりし続けていますが、短期で売却する場合は住宅ローンの残高に注意しましょう。

    購入してから数年程度の場合、思うように住宅ローンの残高は減っていない可能性があります。まずは住宅ローンの返済予定表や残高証明書を確認し、売却想定価格で完済できるか確認してください。

    住宅ローンは買主に引渡し前に完済する必要があり、決済日に受領する売却代金で払い切れない場合は、自己資金を充当するなどしなければなりません。売却にかかる諸費用も含めて資金計画を立てましょう。

    諸費用にどのようなものがあり、いくらかかるか分からないときは、不動産会社の担当者に相談してみましょう。不動産会社では、資金計画の相談も可能です。

    マンション売却が得意な不動産会社に依頼する

    不動産会社といっても、賃貸専門の会社もあれば、分譲住宅に力を入れている会社など、特徴もさまざまです。

    マンションの売却を依頼するのであれば、マンション売却の実績が豊富で、マンションの売却を得意とする不動産会社に依頼することをおすすめします。判断が難しい場合は、売却しようとマンションの売却実績があるどうか聞いてみましょう。

    また可能であれば、売却するマンションが立地するエリア内にある不動産会社がおすすめです。エリア内の需要や不動産の動向を把握しており、マンションの買主候補となる顧客を保有している可能性があります。

    まとめ

    首都圏の中古マンションの成約価格は、ここ10年上昇し続けていることが分かりました。そして東京都内においては、その上昇率も顕著です。

    しかしこのまま中古マンションの価格が、上昇し続けるとは限りません。金利の上昇や社会情勢によっては、今後横ばい、もしくは下落するおそれはあります。

    マンションの売却を検討するのであれば、今後の不動産市場の動向を把握し、売却するタイミングを見極めるようにしてください。


    ※1:季報 Market Watchサマリーレポート 2023 年 10~12 月期
    ※2:東京23区、公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2022年度の中古マンションの区市町村別成約状況
    ※3:東京23区、公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2018年度の中古マンションの区市町村別成約状況
    ※4:東京都下、公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2022年度の中古マンションの区市町村別成約状況
    ※5:東京都下、公益財団法人東日本不動産流通機構の年報マーケットウォッチ2018年度の中古マンションの区市町村別成約状況

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