Funds Startups、金融機関共同研究型ベンチャーデットファンド第1回 年次組合員集会を開催

2025/06/17Funds Startups
Funds Startups、金融機関共同研究型ベンチャーデットファンド第1回 年次組合員集会を開催

Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川 寛洋、以下 当社)は、当社が運営する金融機関共同研究型ベンチャーデットファンド「Funds Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合」(以下「当ファンド」)の参加LP(リミテッド・パートナー)を招き、2025年5月26日に第1回目となる組合員集会を開催いたしました。

本集会は、2024年3月のファンド設立から約1年という節目に開催され、第一部においては参加LPの皆様へこれまでの活動報告を行いました。第二部では当ファンドのコンセプトである”共同研究型”の推進を目的に、ベンチャーデットの実践的なノウハウ共有を目的とした、LP金融機関および投資先スタートアップによるトークセッションが開催されました。第三部では、懇親会を開催し、投資先企業および当ファンドのアドバイザーの皆様にもご出席いただき、スタートアップと金融機関が繋がるネットワーキング、活発な意見交換等が行われ、有意義なひとときとなりました。

今回の組合員集会は、以下の3部構成で行われました。

第一部:ファンド報告 ファンドの決算報告(時価評価に関する報告を含む)に加え、現在の市場環境、Funds Startupsの活動ハイライト、投資検討の状況、そして今後のファンドレイズの状況についてご報告しました。

第二部:トークセッション 
2つのトークセッションが開催され、活発な議論が交わされました。

① LPトークセッション
りそな銀行の西村氏と三井住友信託銀行の澤村氏にご登壇いただき、当社のファンドパートナー小島がファシリテーターを務め、「銀行におけるベンチャーデットの取り組み」を議題にセッションが行われました。本セッションでは、各銀行の取り組みをご紹介いただくとともに、ご登壇者のベンチャーデットにかける思い、新しいプロダクトであるベンチャーデットを行内で認知を得ることの難しさ、について熱く語っていただきました。

② 投資先トークセッション
株式会社アイリスの沖山氏および株式会社エイターリンクの江刺氏をお迎えし、当社プリンシパルの小原がファシリテーターを務める形で、「Deeptechスタートアップのベンチャーデットの活用方法」をテーマとしたセッションを実施しました。本セッションでは、資金調達の難易度が高いとされるDeeptechスタートアップへのベンチャーデット提供に対する理解を深めることを目的に、実際にデットを積極的に活用されているDeeptechスタートアップ2社にご登壇いただき、直接お話を伺いました。

登壇企業からは、デットを調達したタイミングや資金使途に加え、ディープテックならではの審査上のハードル、さらにはレンダーとのコミュニケーションにおける具体的な課題についても共有いただきました。最後に、今後の金融機関・レンダーに対する期待や連携のあり方についても語られ、学びの多いセッションとなりました。

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第三部:懇親会
立食形式での懇親会が開催され、参加LPの皆様と投資先企業、及び当社関係者との間で、活発な交流が行われました。

代表 前川コメント

この度は、Funds Venture Debt Fund1号投資事業有限責任組合における、記念すべき第一回の組合員集会を開催できましたことを、大変嬉しく思っております。また、このような開催報告ができたことは、ひとえに日々の活動でご支援いただいている皆さまのお陰です。この場を借りて、心より感謝申し上げます。

当ファンドは、2024年3月より、国内でも有数の独立系ベンチャーデットファンドとして運用を開始し、最初の1年が経過いたしました。

1年間の活動を経て、全国から計7行の金融機関様にご出資いただき、ファンド総額は設立目標である30億円を超過する規模に到達いたしました。当社は金融機関共同研究型というコンセプトを掲げ、市場黎明期であるベンチャーデット市場の健全かつ持続的な発展を目指しております。その背景から、当ファンドがファーストペンギンとして、積極的に様々なベンチャーデットの機会を模索、開発し、それをLP金融機関と密に連携することで、各行の市場参入や新たなノウハウの蓄積等を支援しております。

投資活動についても順調に推移し、既存金融環境だけでは行き届かない金融ニーズにも応えることを意識する中、特にDeeptechに注力して投融資活動を進めて参りました。その結果といたしまして、Deeptechならではの資金ニーズである、研究開発後の量産拡大フェーズの成長資金支援、補助金・助成金を活用した長期運転資金支援、高度な研究技術をPMIに活用したM&Aファイナンス等、多種多様なニーズに対して資金を供給して参りました。特にDeeptechに対しては、当社がリードVDとして、最大規模ならびに先行してタームを提出するといった事例も複数出てきております。勿論、Deeptech以外についても多種多様な業種に対してベンチャーデットによる資金供給を行って参りました。

また、投融資活動のみならず、昨年度においてはベンチャーデットの普及活動において、ファンドでの活動を超えて多々取り組んで参りました。以下は一部抜粋となりますが、未だ情報非対称が強く、かつ参考とするプラクティスも少ないベンチャーデット市場において、可能な限り幅広い情報開示ならびに啓蒙を行うべく、活動して参りました。

※主な活動

一般社団法人全国銀行協会(会長:福留朗裕 三井住友銀行頭取)によるスタートアップ融資実務ハンドブックの作成 に係る検討会参加を通じた、ベンチャーデットの普及活動
https://www.zenginkyo.or.jp/news/2025/n021303/

金融機関と共に挑むベンチャーデット市場の成長〈インタビュー〉ノウハウ共有と積極的なリスクテイクで裾野を広げていく への取材対応を通じた、ベンチャーデットの啓蒙活動
https://kinzai-online.jp/node/12236

スモールIPO、何がいけないのか?スタートアップ投資額10兆円は実現できるか?【SOHATSU DIALOG】への出演を通じた政策提言活動
https://www.youtube.com/watch?v=B3xSTdytzIg

ベンチャーデット市場は、この1年を切り取っただけでも目まぐるしい変化があったように感じております。ベンチャーデットは、その投融資手法の性質上、デットとエクイティ両面の環境変化を受けると考えられます。デットの環境変化においては、国内において長らく続いたマイナス金利を脱却し、本格的に金利のある世界に突入することで、貸出競争がさらに激化していくことが予測されます。また、エクイティの環境下においては、スモールIPOに取り巻く環境改善に本格的に取り組まれたことで、上場維持基準の見直しや関連する資本市場整備が進んでおり、Exitの考え方に大きな変化が生まれていると感じております。このような変化の激しいスタートアップ金融市場において、エクイティとデットの”間”を担うベンチャーデットの健全かつ持続的な発展はより重要性が増すものと確信しております。

そのような背景を踏まえ、これからも一貫して、社会インパクトを創出するスタートアップが、最も理想的な成長が遂げられる仕組みの開発をミッションに、ベンチャーデットの市場発展ならびにスタートアップへの新たな資金供給に邁進して参ります。現在も積極的に投融資活動を行っておりますので、Deeptechは勿論のこと、ベンチャーデット調達ニーズがあれば遠慮なくご連絡ください。

Funds Startupsについて

Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川寛洋)は「社会的インパクトを創出するスタートアップが、最も理想的な成長を遂げられる仕組みを開発する」をミッションに据え、ファンズ株式会社の100%子会社として2023年12月に設立されました。Funds Startupsでは、Funds Venture Debt FundのGPとして、ファンド運営ならびに金融機関へのベンチャーデットに関する支援を中心に行います。今後については当事業を中核としつつも、スタートアップ専門の投資銀行部門のような役割として、スタートアップの資金調達手段の多様化や環境整備等も手掛けていく予定です。
https://social.funds.jp/fsrelease

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