「マンション購入時、何に注意したらよいのかわからない」と、不安に感じている方も少なくありません。
注意点は大きく物件選びと資金計画、契約の3つに分けられ、それぞれ気をつけるべきポイントがあります。
マンション購入時の注意点を手続きごとに分けて確認すれば、今現在、どのような点に気を付ければよいのか明確になることでしょう。
本記事では、マンション購入時の注意点を物件選びと資金計画、契約に分けて解説します。
注意点が多すぎて何に気を付けたらよいのかわからない方は、本記事の内容を参考にして、マンション購入の手続きを進めてみてください。
マンション購入時の注意点 | 物件選び

物件選びの際に注意すべき点は、次のとおりです。
- 住み心地を確認する
- 優先順位を決めておく
- 利便性・周辺環境を確認する
- 耐震性・災害リスクを把握する
- 共用施設の管理状態をチェックする
- 資産価値を考慮する
- 信頼できる不動産会社を選ぶ
物件選びは、マンション購入の中で大切な手続きの一つです。
理想の住まいを探し出すためにも、物件探しの注意点を理解してから内見しましょう。
住み心地を確認する
物件を内見する際は、間取りや設備だけでなく、実際に住んだ場合の住み心地を意識して確認することが重要です。
住み心地は、日当たりの入り方や外部・室内の音、換気状況による匂いなど、生活環境の影響を大きく受けます。
たとえば、時間帯による室内の明るさ、窓を開けたときの騒音、キッチンや水回りの匂いがこもらないかなどを意識しながら内見することで、実際の生活を具体的にイメージしやすくなるでしょう。
室内のキレイさや設備の動作確認だけで判断してしまうと、入居後に「思っていたより暗い」「音が気になる」と後悔する可能性もあります。
内見時は見た目だけにとらわれず、日常生活を想定しながら住み心地を確認することが大切です。
優先順位を決めておく
マンション選びをする際は、優先順位を決めましょう。具体的には、予算や間取り、築年数などの条件を決めてから物件探しをはじめます。
すべて譲れない項目と考えていると、条件にあう物件が見つからず、いつになっても購入できない場合もあります。
物件探しが進まないと購入に対する意欲が減衰したり、条件のよいマンションを買い逃したりする可能性が高くなるため注意が必要です。
このような事態にならないよう、将来の計画や家族の意向を考慮し、譲れない条件と妥協できる条件を明確に分けることが大切です。
利便性・周辺環境を確認する
物件探しをする際はマンションのみではなく、利便性や治安などの周辺環境も確認しましょう。
駅やバス停などの交通機関までの距離、スーパーマーケットやコンビニなどの商業施設の充実度など、周辺環境は生活の質に大きな影響を与えます。
物件のみを確認したまま購入を決断すると、入居後に不満が溜まる可能性もあるため注意が必要です。
また、駅前再開発や交通インフラの整備など、将来的な計画も生活に影響するため、事前に情報収集をしてください。
耐震性・災害リスクを把握する
マンションの購入を検討する際は、災害リスクに強い物件かどうかも確認しましょう。
耐震性の低い建物や浸水しやすい立地の物件を購入すると、災害の影響を受けやすくなり、生活が困難になる恐れもあります。
地震のリスクを抑えるためには、耐震補強工事が済んだ物件や、1981年6月1日以降に建築確認を受けた新耐震基準の物件を選択しましょう。
また、水害や土砂災害については、自治体が発行するハザードマップを確認し、リスクの少ない立地かどうかを確認することが大切です。
共用施設の管理状態をチェックする
中古マンションを内見する際は、専有部分のみならず、共用施設の管理状態もチェックしましょう。
共用施設の管理状態をチェックすれば、定期的に修繕工事されているのか、修繕積立金が十分に貯まっているのかがわかります。
管理状態が悪いマンションの場合、計画的に積み立てできていない可能性があります。
そのため、管理費や修繕積立金の値上げや大規模修繕工事前に、一時金を徴収されるかもしれません。
管理状態の悪いマンションは、資産価値の急速な低下につながる可能性が高いため、内見時には共用施設の状態をよく確認しましょう。
資産価値を考慮する
マンションの購入を検討する際は、住み心地とともに資産価値がある物件か考慮しましょう。
資産価値が低い物件は、将来的な売却が難しくなったり、ランニングコストがかかる「負動産」になったりする可能性があります。
このような問題を避けるためにも、次の項目を調査することが大切です。
- 周辺で再開発がおこなわれる予定があるか
- マンションにブランド力があるか
- 万人に受ける間取りなのか
- 災害に強い物件か
- 管理組合が十分に機能しているか
さまざまな要素が影響して資産価値が決まるため、購入を検討する際は多角的かつ総合的にマンションの価値を見定める必要があります。
信頼できる不動産会社を選ぶ
購入の手続きを進める際には、まず信頼できる不動産会社を選びましょう。
信頼できる不動産会社であれば、物件のメリットだけではなくデメリットも伝えてくれるため、購入すべきかどうかを判断しやすくなります。
また、不動産会社は購入手続き全般をサポートしてくれる存在であり、信頼できる会社であれば適切なタイミングで必要な事項を正確に伝えてくれます。
信頼できる不動産会社に相談すれば、不動産に関するトラブルに巻き込まれにくくなるうえに、スムーズに手続きが進むことでしょう。
マンション購入時の注意点 | 資金計画

資金計画を立てる際は、次の点に注意しましょう。
- 市場価格や相場を調べる
- 無理のない返済計画を立てる
- 住宅ローンの審査に備える
- 諸費用・税金・維持費を確認する
物件探しで理想の住まいが見つかったとしても、資金計画がずさんだと、購入後に生活が苦しくなる場合があります。
余裕のある生活を手に入れるためにも、資金計画の注意点を把握してから購入の手続きを進めましょう。
市場価格や相場を調べる
資金計画を立てる際は、市場価格や相場を調べましょう。
マンションの売出価格は売主が決めるものであり、すべての物件が相場で売り出されているとは限りません。
相場より高い物件を購入すると損をする可能性が高くなるため、まずは市場価格を調査します。
市場価格を調査する際は成約価格を確認できる「不動産情報ライブラリ」や「レインズマーケットインフォメーション」を利用するとよいでしょう。
また、事前に相場を調査することで、価格交渉をスムーズに進めたり、適正な価格でマンションを買える可能性を上げられたりします。
無理のない返済計画を立てる
住宅ローンを借りる際は、無理のない返済計画を立てましょう。
無理のない返済計画とは、一般的に返済比率を20〜25%に抑えた計画を指します。
返済比率は手取り年収に占めるローンの年間返済額の割合であり、次の式で計算できます。
| 返済比率 = ローンの年間返済額 ÷ 手取り年収 × 100 |
たとえば、手取り年収が500万円の方であれば、年間返済額125万円(月々返済額約10.4万円)が返済比率25%になります。
ただし、返済比率はあくまで目安であるため、世帯収入や支出計画を踏まえ、適切な借入額がいくらなのか検討することが大切です。
住宅ローンの審査に備える
住宅ローンの審査が不安な場合は、事前に対策しましょう。
審査では年収や借入額、他社借入額や勤続年数など、さまざまな項目が審査されます。
住宅ローンの審査項目の中で申し込みする方が見直せるのは、借入額や他社借入額です。
贈与税が課されない範囲で親から資金援助を受けて借入額を減らしたり、審査の前に他社借入を全額返済したりすれば審査に通過する可能性が高まります。
また、金融機関によっても審査の難度に差があるため、不動産会社に相談しつつ、通過しそうな銀行を選択するのもよいでしょう。
諸費用・税金・維持費を確認する
資金計画を立てるときには、諸費用や税金、維持費も考慮しましょう。
中古マンションを購入する際には物件価格の6〜9%程度、新築は3〜6%程度の諸費用や税金がかかるといわれています。
また、購入後は管理費や修繕積立金、固定資産税、都市計画税などを支払わなければなりません。
とくに住宅ローンを利用する場合、購入後の資金計画を立てておかないと、生活が苦しくなる可能性があるため注意が必要です。
ライフスタイルの変化や突発的な支出に対応できるよう、費用や税金の金額を明確にして、余裕のある計画を立てましょう。
マンション購入時の注意点 | 契約

契約時に注意すべき点は、次のとおりです。
- 重要事項説明書をよく読む
- 契約締結時に手付金の支払いが必要
- 住宅ローンの手続きを完了させておく
- 引き渡し時期が予定より遅れる場合がある
内容を理解しないまま契約すると、大きなトラブルに発展する可能性があります。
トラブルにならないよう、契約時の注意点を理解したうえで売買契約を締結しましょう。
重要事項説明書をよく読む
重要事項説明書はトラブルを防ぐために重要な書類であるため、よく読んで内容を理解してから契約手続きに移りましょう。
不動産売買契約の前には、宅地建物取引士が重要事項説明書の内容を説明します。
この書類には法令上の制限や管理状況、権利関係などの重要な内容が含まれます。内容を十分に理解せずに契約に移ると、重大なリスクを見逃すかもしれません。
入居後のトラブルを防ぐためにも、理解できるまで宅地建物取引士に内容を確認しましょう。
契約締結時に手付金の支払いが必要
契約締結時には手付金の支払いが必要であり、そのための現金を用意しなければなりません。
不動産売買契約を締結する際は、物件価格の5〜10%の手付金を支払います。
手付金は一般的に現金での支払いとなるため、契約までに用意する必要があります。
住宅ローンで手付金を賄うことはできない場合が多く、自身で用意する必要がある点には注意が必要です。
住宅ローンの手続きを完了させておく
不動産売買契約を締結する前には、住宅ローンの仮審査を完了させる必要があります。
住宅ローンを借りられるかわからない状態で契約する場合、原則として住宅ローン特約は付けられません。
住宅ローン特約とは、住宅ローンの本審査に落ちたときに契約を解除できる特約です。
この特約を利用できれば手付金も返還されるため、買主にとって不可欠な特約といえます。
住宅ローンの仮審査を完了し、契約の安全性を高めてから手続きに臨みましょう。
引き渡し時期が予定より遅れる場合がある
契約書に記載された引き渡し時期は絶対的なものではなく、場合によっては予定が遅れることがあります。
売主は不動産売買契約を締結したあと、引っ越しや住宅ローンの完済などの準備をはじめます。
ただし、準備が予定どおり進まないケースもあり、買主と売主が合意したうえで、引き渡し時期を延長する場合があるため注意が必要です。
引き渡し遅延の可能性も考え、余裕を持ったスケジュールを組んでおくことが大切です。
マンション選びでよくある失敗談

マンション選びでよくある失敗談は、次のとおりです。
- ご近所トラブル
- 騒音問題
- 駐車場・駐輪場に対する後悔
これらのトラブルに巻き込まれると、精神的に負担を感じる場合もあります。
ゆとりのある生活を送るためにも、失敗談の内容を確認し、トラブルを避けるよう対策しましょう。
ご近所トラブル
マンションは一つの敷地に大人数が居住している住宅であり、ご近所トラブルが発生する可能性があります。
たとえば、ゴミ出しルールを守らない、バルコニーでタバコを吸うなどの住人がいると生活に悪影響を及ぼすかもしれません。
これらのトラブルを購入前に把握するには、売主に直接質問をする、管理組合の議事録の内容を確認するなどの方法があります。
中古マンションを買う場合、入居後のストレスを軽減するためにも、事前にご近所トラブルが発生しているかどうかを確認しましょう。
騒音問題
マンションは壁一枚を隔てたところに住人がおり、騒音問題が発生しやすい住宅です。
とくに上階の足音や排水音は響きやすく、住人同士のトラブルになりやすいため、物件の防音性を確認する必要があります。
また、繁華街に立地している物件だと夜間に騒ぎ声が聞こえる、幹線道路に近いと車両の走行音がうるさいなどの問題が発生している場合もあります。
これらの問題で悩まないよう、内見時に売主に騒音が発生しているかどうかを確認しましょう。
駐車場・駐輪場に対する後悔
駐車場や駐輪場はトラブルになる可能性がある施設であり、購入前に問題が発生していないか確認しましょう。
マンションによっては、住戸の数に対して駐車場の台数が不足している場合があります。
このような場合は抽選に当たらないと利用できない、順番待ちが発生しているケースもあるため注意が必要です。
また、駐輪場が適切に管理されていない場合、乱雑に扱われて自転車が破損するケースもあります。
このようなトラブルを回避するためにも、内見時に駐車場や駐輪場について確認することが大切です。
新築・中古マンションの注意点を比較

新築と中古にはそれぞれの特徴があり、注意点も異なります。
ここからは、新築マンション購入時に注意すべき点と中古マンションの注意点に分けて解説します。
新築マンションの注意点
新築マンションの注意点は、次のとおりです。
- 想定と異なる可能性がある(完成前の購入)
- 資産価値が下落する場合がある
- 修繕積立基金がかかる場合がある
新築マンションには新品ならではの安心感や、最新の設備を利用できるといったメリットがある一方で、購入価格や初期費用が高くなりやすい傾向があります。
新築マンションを検討する場合は、購入時点の支出だけでなく、将来的な支払いも見据えたうえで、無理のない資金計画を立てることが重要です。
中古マンションの注意点
中古マンションの注意点は、次のとおりです。
- 設備や施設が老朽化している場合がある
- 管理費や修繕積立金の値上げリスクがある
- 耐震性が低い物件もある
中古の場合、時間経過による建物の劣化や補修費用に関する問題が発生しやすくなります。
これらの問題は、長期修繕計画や今までの補修履歴、費用の積み立て状況を確認すればトラブルを回避しやすくなります。
中古マンションを購入する際は、管理に関する資料を入手し、内容を確認してから購入手続きを進めましょう。
マンション購入時の注意点に関するよくある質問

マンション購入時の注意点に関するよくある質問は、次のとおりです。
- 独身でマンション購入する際の注意点は?
- 欠陥住宅の購入を避けるコツは?
- 信頼できる不動産会社の選び方は?
それでは、よくある質問とその回答を紹介します。
独身でマンション購入する際の注意点は?
独身でマンション購入する際の注意点は、次のとおりです。
- ライフスタイルの変化を予測する
- 綿密な資金計画を立てる
- リセールしやすい物件か確認する
独身の時期は結婚や転勤など、ライフスタイルの変化が起こりやすく、その変化に対応できる間取りの物件を購入する必要があります。
また、ライフスタイルの変化が起きた際にマンションを売却することを検討する場合、リセールしやすい物件を選ぶことが大切です。
欠陥住宅の購入を避けるコツは?
欠陥住宅の購入を避けたいなら、ホームインスペクション(住宅診断)の活用がおすすめです。
ホームインスペクションでは、建築士といった専門家が第三者の目線で物件の構造や配管、設備を評価します。
ホームインスペクションには5万円〜15万円程度かかりますが、欠陥住宅の購入リスクを回避できるのは大きなメリットといえるでしょう。
信頼できる不動産会社の選び方は?
信頼できる不動産会社の選び方は、次のとおりです。
- 宅地建物取引業の免許を取得しているか調べる
- 口コミサイトで評価を調査する
- 担当者の誠実さや説明内容の正確性を確認する
不動産会社はマンション購入全般をサポートする役割を果たすため、信頼できる会社を探すことはトラブルの回避に役立ちます。
不動産に関するトラブルを避けるためにも、信頼できる会社に物件探しを依頼しましょう。
まとめ

マンション購入時には、いくつもの注意点があります。
すべての注意点を理解するのは難しいため、手続きごとに分け、自身が確認すべき項目を現状と照らしあわせながら把握することが大切です。
もし注意点を理解しきれていないと感じる場合は、信頼できる不動産会社に相談しつつ手続きを進めましょう。
信頼できる不動産会社からのアドバイスを受けられれば、トラブルに巻き込まれる可能性を大きく軽減できます。

