相続した土地の売却する際、適用要件を満たせば相続空き家の3,000万円特別控除が適用されます。
相続空き家の3,000万円特別控除とは、相続日から3年が経過する年の12月31日までに土地や空き家を売却すると、譲渡所得から最大3,000万円控除できる特例です。
控除額が大きいため効果的な節税対策になりますが、細かな適用要件を満たしたうえで、複数の必要書類を揃えて確定申告する必要があります。
本記事では、相続空き家の3,000万円控除を適用させるための要件、必要書類、手続き方法について解説します。
3,000万円控除の申請を検討している方、自身の土地が控除の対象になるのか知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
相続した土地の売却でかかる税金

相続した土地の売却時に発生する税金は主に、印紙税、登録免許税、譲渡所得税と住民税です。
印紙税は売買契約を締結する際、登録免許税は名義変更や相続登記をおこなう際にかかり、譲渡所得税と住民税は相続した土地の売却で利益が発生した際に課税されます。
それぞれの税金の特徴や課税相場について、詳しく解説します。
印紙税
不動産売買契約書を紙で作成する場合、売却価格により200円~48万円(軽減後)の印紙税がかかります。
納税は、不動産売買契約書に課税額分の収入印紙を貼り付け、消印を押して完了です。
契約金額が1万円未満であれば非課税ですが、10万円以下で200円、500万~1,000万円以下で1万円など、売却価格に応じて課税額は異なります。
印紙の貼り忘れや金額不足、消印の押し忘れは追徴課税の対象となるため、不備のないよう注意しましょう。
なお、PDFやクラウドサインなどの電子契約は文書の作成には該当せず印紙税がかからないため、節税になります。
登録免許税
相続した土地を売却する場合、相続登記には固定資産税評価額の0.4%、売買による所有権移転登記には2%の登録免許税がかかります。
固定資産税評価額次第では課税額が高額になりますが、特例や軽減措置が適用になれば節税可能です。
具体的には、令和8年3月31日までに条件を満たす売買がおこなわれると、所有権移転登記にかかる税率が2%から1.5%に引き下げられる特例があります。
また、相続した土地の固定資産税評価額が100万円以下の場合、相続登記にかかる0.4%の登録免許税が免除されます。
登録免許税は、収入印紙を申請書に貼付する方法、銀行等で現金納付を行い領収証書を申請書に貼付する方法、または電子納付で支払う方法があります。
電子納付の場合は領収証書の提出は不要ですが、現金納付や印紙の場合は申請書に貼付する必要があります。 いずれの場合も、納付を確認できる書類は破棄せず保管しましょう。
譲渡所得税・住民税
相続した土地を売却して利益が出た場合、譲渡所得税と住民税が課税されます。
譲渡所得税の計算式は「{不動産の売却額−(取得費+譲渡費用)}× 税率」で、土地の所有期間が5年を超えるか否かで税率が異なります。
税率は、所有期間が5年を超える場合は所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%(合計20.315%)、5年以下の場合は所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%(合計39.63%)です。
「不動産の売却額−(取得費+譲渡費用)」の計算式で算出した譲渡所得に倍率を掛けた額を、住民税として納付します。
譲渡所得税と住民税は自身で計算し、確定申告をして納付する必要があります。
申告漏れや申告内容の誤りがあるとペナルティが課せられるため、不安な方は専門家に相談したほうがよいでしょう。
相続した土地は3年以内に売却すべき?

相続した土地の売却にかかる税金を軽くしたい方は、3年以内に売るべきです。
理由は、3年以内に売却すると3,000万円の特別控除や取得費加算の特例が適用になる可能性があるためです。
特別控除や特例が適用されると、譲渡所得税や住民税の負担が軽くなり、節税になります。
ただし、適用要件を満たす必要があるため、事前の確認が必要です。
具体的な適用要件や必要書類については、次の章で詳しく解説します。相続した土地の売却タイミングに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
相続した土地の売却時に適用できる3,000万円特別控除や特例

相続した土地の売却時には、相続空き家の3,000万円特別控除や、相続財産の取得費加算の特例などが適用できる可能性があります。
それぞれに適用要件があり、申請時に必要な書類も異なるため、詳しく解説します。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続空き家の3,000万円特別控除は、相続日から3年が経過する年の12月31日までに土地や空き家を売却すると、譲渡所得を最大3,000万円控除できる特例です。
空き家が建設されている土地、もしくは空き家を解体して更地にした土地が対象で、令和9年12月31日までの限定的な措置です。
相続した空き家を売却する場合、次の3つの条件をすべて満たす必要があります。
取得費加算の特例との併用はできませんが、相続空き家の3,000万円特別控除が適用されると、譲渡所得がゼロになるケースもあり、大きな節税効果が期待できます。
適用要件
相続空き家の3,000万円特別控除には、次のような適用要件があります。
- 売却者が、相続または遺贈で空き家や土地を取得した相続人であること
- 相続から譲渡までの間に事業用、貸付用、住居用として使われていないこと
- 売却価格が1億円以下であること
- 親子や夫婦など、特別な関係者に対して売却していないこと
- 更地にした場合、更地になってから1年以内に売却すること
適用要件はほかにもあり、すべてを満たす必要があります。詳細については、国税庁の公式サイトを確認しましょう。
必要書類
相続空き家の3,000万円特別控除を受けるためには、必要書類を揃えて確定申告をおこなう必要があります。
確定申告に必要な書類は、次のとおりです。
- 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)
- 登記事項証明書
- 被相続人居住用家屋等確認書
- 耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書の写し
- 売却価格が1億円以下であることを証明する書類
中には交付されるまでに時間がかかる書類もあります。確定申告の期限に間に合うよう、早めに取得しましょう。
相続財産の取得費加算の特例
相続財産の取得費加算の特例は、相続税の申告期限翌日から3年以内に売却すると、相続税の一部を取得費に加算できる特例です。
相続税の申告期限は相続開始から10か月後となるため、相続した日から数えると3年10か月以内に売却した場合が適用の対象となります。
取得費加算の特例を活用すると、課税対象となる譲渡所得が減り、譲渡所得税と住民税の負担額を減らせます。
適用要件
相続財産の取得費加算の特例は、次の適用要件を満たす必要があります。
- 相続や遺贈により財産を取得していること
- 取得者に相続税が課税されていること
- 相続開始から3年10か月以内に売却していること
相続空き家の3,000万円特別控除よりは適用要件を満たしやすく、申請しやすいでしょう。
必要書類
取得費加算の特例も相続空き家の3,000万円特別控除と同様、必要書類を揃えて確定申告をおこないます。
申告時に必要な書類は、次のとおりです。
- 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書
- 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)
必要書類を添えて、期日内に確定申告を済ませましょう。
相続した土地の売却時に3,000万円特別控除を受ける際の注意点

3,000万円特別控除を受けるためには、売却前に相続登記をおこない、指定の期日内に確定申告をする必要があります。
相続登記が済んでいても、同居人がいる場合は適用できません。また、取得費加算の特例との併用も不可です。
相続した土地の売却時に3,000万円特別控除の適用を希望する方が注意すべき4つのポイントについて、詳しく解説します。
売却前に相続登記をおこなう
相続登記は2024年4月1日から義務化されており、手続きが済んでいない不動産はそもそも売却できません。
不動産を相続したら、必ず売却前に法務局に申請して相続登記をしましょう。相続登記の期限は、相続による取得を知った日から3年以内です。
相続空き家の3,000万円特別控除の申請の際、売却者が相続または遺贈により取得したことを証明する登記事項証明書が必要です。
以前は義務ではなく任意だったため、多くの未登記物件がありましたが、現在は2024年6月1日以前に相続した不動産も義務化の対象です。
相続登記していない方は、令和9年3月末までに必要な申請を済ませる必要があります。
相続登記は、売却と節税の可否に直結する重要なステップです。必ず手続きを済ませましょう。
同居人がいる場合は適用できない
被相続人以外の居住者の有無は、相続空き家の3,000万円特別控除適用条件の一つです。
たとえば、相続する前に被相続人が配偶者や子どもと同居していた場合、相続空き家の3,000万円特別控除は受けられません。
居住用家屋に被相続人がひとり暮らししていたことが適用の条件となるため、相続前の同居状況を必ず確認しましょう。
被相続人が老人ホームや障がい者支援施設などに入居して、居住用家屋に住んでいなかった場合、次のような要件を満たせば特別控除の適用は可能になります。
- 被相続人が要介護や要支援の認定を受けている
- 被相続人が障害支援の認定を受けている
- 相続までの間、居住用家屋が被相続人の家財道具や私物の保管に利用されていた
- 相続までの間に事業用、貸付用、住居用として利用されていない
相続前の同居状況や居住用家屋の利用状況を把握したうえで、相続空き家の3,000万円特別控除を申請できるか判断しましょう。
取得費加算の特例とは併用できない
相続空き家の3,000万円特別控除と、相続財産の取得費加算の特例は併用できません。
相続した土地の売却が3年以内におこなわれた場合、両方の適用要件を満たしていれば、どちらの措置を利用するか選択できます。
一般的には、取得費加算の特例よりも相続空き家の特別控除のほうが、控除額が大きくなるケースが多いです。
どちらがより節税になるか、比較シミュレーションをおこなうことが大切です。難しい場合には税理士に相談するとよいでしょう。
適用には確定申告が必要になる
相続空き家の3,000万円特別控除は、確定申告をおこなわないと受けられません。自動的に適用される措置ではないため、必ず期限内に手続きをしてください。
相続空き家の3,000万円特別控除を受けるための確定申告の期限は、相続した翌年の2月16日〜3月15日です。
確定申告には譲渡所得の内訳書や登記事項証明書、被相続人居住用家屋等確認書などさまざまな書類が必要です。
国税庁の公式サイトからダウンロードできる書類もありますが、市町村や法務局への申請が必要な書類や交付まで数週間かかる書類もあります。
不備や期限切れがあると控除が認められません。不安な方は専門知識を有する税理士への申告書作成依頼を検討するとよいでしょう。
相続した土地の売却時に利用できる3,000万円特別控除以外の節税方法

3,000万円特別控除以外にも、低未利用土地等の特別控除やふるさと納税などの節税方法があります。。
相続した土地の売却時に利用可能な、3,000万円特別控除以外の節税方法を3つ紹介します。
低未利用土地等の特別控除
低未利用土地等の特別控除は、都市計画区域内にある一定の低未利用土地等を500万円以下で売却した場合に、譲渡所得から100万円控除できる措置です。
低未利用土地等とは、居住用や業務用に使われていない土地、もしくは利用頻度が著しく低い土地を指します。
適用要件の一例は、次のとおりです。
- 令和2年7月1日から令和7年12月31日の期間中に売却していること
- 売却した都市の1月1日時点で、所有期間が5年を超えること
- 売却する相手が親子や夫婦、内縁関係など特別な間柄の相手ではないこと
- 売却後、低未利用土地等が利用されること
適用要件はほかにもあるため、該当する土地を売却した、もしくは売却する予定の方は国税庁の公式サイトで特別控除が受けられるか確認するとよいでしょう。
※参照:国税庁「No.3226 低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除」
ふるさと納税
ふるさと納税は、相続した土地の売却で譲渡利益が出た際に課税される住民税と譲渡所得税の控除に役立ちます。
そもそもふるさと納税は、任意の自治体への寄付金額から2,000円を差し引いた額が、住民税や所得税から控除される仕組みです。
土地売却により税負担が増えた場合、一部を控除して軽減できるうえ、寄付した自治体からの返礼品も受け取れます。
また、土地売却で所得が増えると、ふるさと納税の控除上限も増え、通常時よりも多く寄付できる可能性があります。
そのため、土地を売却した年は、ふるさと納税を活用して大きな節税効果が期待できるタイミングです。
相続した土地を売却するときの流れ

相続した土地の売却は、次のような流れで進みます。
- 遺産分割協議
- 相続登記
- 売却活動
- 土地売却、現金分割
ステップごとに具体的な内容を詳しく解説します。
1:遺産分割協議
相続人が複数いる場合で有効な遺言書がない、もしくは遺言書に従わない方がいるときには、相続人全員で遺産分割協議をおこない、遺産を分け合う割合を決めます。
全員の合意により話し合いが成立したら、遺産分割協議書を作成しましょう。
作成は義務ではありませんが、協議後のトラブル回避に有効なうえ、相続税の申告や名義変更の際に、提出を求められるケースもあります。
遺産分割協議の際は、次の3点に注意が必要です。
- 相続人を正確に確認する
- 遺産をすべて開示、共有する
- 遺産内容を十分調査する
遺産分割協議後に、新たな相続人が判明すると、協議内容が無効になる可能性があります。
被相続人の出征から死亡までの戸籍謄本をすべて取得し、相続権のある親族関係を確認しましょう。
特定の相続人のみが遺産の内容を把握している状態では、不信感やトラブルの原因になります。遺産分割協議前に相続人全員で遺産の内容を共有しましょう。
稀に、被相続人が亡くなったあとに、隠された遺産や思わぬ借金が見つかるケースもあります。
土地や建物以外に、預貯金、株式、美術品、借金、住宅ローンなども相続の対象になります。
追加の協議をおこなわなくても済むように、遺産分割協議前に遺産の内容を十分調査しましょう。
2:相続登記
遺産分割協議が完了したら、法務局で相続登記をおこないます。相続登記には、次のような書類が必要です。
- 被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍
- 被相続人の住民票の除票または戸籍の除票
- 法定相続人の戸籍謄本、印鑑証明書、固定資産課税明細書
- 新たな所有者になる方の住民票
2024年6月1日より、相続による取得を知った日から3年以内に相続登記をおこなうことが義務化されました。
正当な理由なく登記をおこなわない場合は、10万円以下の過料が課せられる可能性があります。忘れずに手続きをしましょう。
3:売却活動
相続登記が完了した土地は売却活動をはじめられます。一般的に不動産仲介会社と契約し、次のような流れで進行します。
- 複数の不動産会社に査定を依頼
- 希望する不動産会社と媒介契約を締結
- 売却活動開始
- 購入希望者と売買契約を締結
契約提携後、不動産会社は売却価格を確定し、物件情報サイトへの登録や広告の掲載などの活動を開始します。
購入希望者が現れない場合は、売却価格の見直しが必要となりますが、購入希望者が現れた場合でも価格交渉を受けることもあります。
どちらのケースでも慎重に判断する必要がありますので、担当者と相談して決めることをおすすめします。
4:土地売却・現金分割
買い手から代金が支払われたら土地を引き渡し、売却完了です。引き渡しの際には、土地の測量図や境界確認書なども渡す必要があります。
売却による利益は、遺産分割協議の内容に基づいて分配しましょう。
相続した土地の売却を検討するならファンズ不動産へ
相続した土地を売却する際には、3,000万円特別控除の適用可否や申請手続きなど、事前に確認すべきポイントが多くあります。
要件を満たしていないまま進めてしまうと、想定より税負担が増える可能性もあるため注意が必要です。また、売却までの流れやタイミングによっても結果が大きく変わります。
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相続した土地の売却時の3,000万円特別控除に関するよくある質問

最後に、相続した土地の売却時の3,000万円特別控除に関するよくある3つの質問に回答します。
確定申告の流れの詳細、取得費がわからない場合の計算方法、相続前に親が土地を売却するとき利用できる控除の有無を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
確定申告の流れは?
相続空き家の3,000万円特別控除を受ける際、確定申告書の準備は次のように進めるとよいでしょう。
- 譲渡所得を入力
- 譲渡価額を入力
- 譲渡経費を入力
- 取得費を入力
- 被相続人情報を入力
- 必要書類を揃える
確定申告書は国税庁の公式サイトから作成できます。確定申告書作成コーナーの指示に従い、必要な入力を進めましょう。
確定申告の期間は、譲渡利益が出た翌年の2月16日から3月15日までです。税務署は混雑しているため、郵送での提出をおすすめします。
不備や申告漏れ、期限切れがあると3,000万円特別控除が適用されません。不安な方は、税理士への依頼を検討するとよいでしょう。
取得費がわからない場合の計算方法は?
相続した土地の取得費がわからないときは、売却価格の5%を取得費とみなします。
売却価格が5,000万円のケースを例にすると、5,000万円×5%=250万円となります。
不明な取得費を簡単に算出できる計算ですが、実際の取得費よりも低い可能性が高いです。
相続前に親が土地を売却するときに利用できる控除はある?
相続前に親が土地を売却する場合、適用要件を満たせば居住用財産の3,000万円特別控除を利用できる場合があります。
過去に自身が居住していた住宅を解体し更地にした土地であっても、控除の対象になります。
ただし、住宅を建て壊した日から1年以内に売買契約を締結し、なおかつ、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売ることが条件です。
適用要件はほかにもあるため、詳しくは国税庁の公式サイトを確認したり、専門家に相談したりしましょう。
まとめ

相続した土地を売却する際、適用要件を満たすことで相続空き家の3,000万円特別控除、もしくは相続財産の取得費加算の特例を活用できます。
いずれも土地売却による税金の負担を大幅に減らせる制度ですが、相続から3年以内の売却が適用要件の一つに含まれています。
要件を満たせない場合でも、低未利用土地等の特別控除をはじめとする措置で節税できるケースがあるため、国税庁の公式サイトを確認しましょう。
また、相続した土地を売却して譲渡利益が出た年は、その年の所得が増えふるさと納税の控除上限も増えるため、返礼品を受け取りつつ節税できるタイミングです。
特別控除や特例を受けるためには、必要書類を揃えたうえで確定申告する必要があります。申告書の作成に不安がある方は、専門家への依頼を検討するとよいでしょう。
各制度の適用要件や特徴を理解して、自身に有利になる節税対策を講じることをおすすめします。


